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夢現(mfsr)
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一人分のぬくもりが無くなったダブルベッド。
リビングには「友人と遊んできます」の一言だけが書かれた置き手紙。
どうして?今日はお花見するって約束したはず。
あぁ、お前の中ではもう「友達>そらる」なんだね。俺、要らないのかな。
もういいや、こんな現実。
ねぇまふまふ、夢の中だけでも愛してよ。
おやすみなさい、大好きだよ。
────────────────────
「ただいま帰りました」
終電もない真夜中、友人とのゲーム対決が白熱してしまいやっと帰宅できた。
そらるさんのお出迎えは勿論なし。リビングの灯りをつけると、俺が朝出ていった時と全く同じ光景が広がった。
洗われた食器の数も、ソファーのクッションの配置も、テーブルに置かれたリモコンの位置も変わっていない。
「何かあったのかな」
急いでそらるさんの部屋に向かうと、彼は真っ白なパジャマ姿で横たわっていた。
「もしかして、一日中寝てたの?」
いくら睡眠が好きなそらるさんでも、こんなこと滅多にないのに。しかも俺のシャツを抱きしめながらというオプション付きだ。
「可愛すぎかよっ」
「ん………まふまふ?」
「あ…はい。どうしました?」
「んふふ、まふぅ〜すきだよぉ?」
「へ、…?」
いやいやいやいや、は?夢?
あのそらるさんが、俺が強請っても無いのに、好きって言った?まふ呼びで抱きつきながら?最高か。
「ごめんね、おれさぁ、おまえがめっちゃすきなんだ。おまえはおれをいらないっておもってんのに……」
「は、何言ってんの?」
「ほんとのこと〜」
「……っざけんな」
「ぇ、ぁむッん!?んん〜っ///ちゅ…ぷはッ。
はぁ、はぁ……え、リアル?夢じゃないの!?どっから??」
「あんたが好きって抱きついてきたところからだよ」
「うわマジか、最悪はっっず。ほんとごめん、忘れて…」
恥ずかしい?忘れて?
どれだけふざければ気が済むのこの人。
「おい、何で押し倒すの。どう考えてもそんな空気じゃねぇだろ」
「そらるさん、俺がいつあんたをいらないって言った?」
「そ、それは」
「答えられないよね?だって言ってないから。どうしてそう思ったの?被害妄想も甚だしい、俺がどれだけそらるさんを愛してるか知らないくせに」
「うっ、うそだ!俺より友達優先したでしょ!
今日は二人でお花見行くっていったじゃん!!」
「は?もう桜散っちゃったのにそんな約束するわけ無いでしょ」
「一昨日した!」
「一昨日は俺仕事で一日家にいなかったよ。ろくに話せなくて寂しかったから覚えてる」
するとそらるさんは困惑した様に目を泳がせ、口元に手を当てた。これは考え事をしている時の彼の癖だ。
「いや、確かに約束し……あ、夢?」
「まぁそんな事だろうとは思った。俺がそらるさんとのデート忘れて友達と遊ぶなんてことするはずないし」
「ぁ、じゃ、全部俺の勘違い……?
俺、いらなくない?必要?」
「当たり前だろうが。何ほざいてんだか、ったく」
舌打ちを一つすれば、可愛らしい笑い声が下から響く。
「ふふ、今日のまふお口悪いね」
「駄目?」
「んーん、だめくない。かっこいーよ」
「この状況でそれ言うか普通」
「食べてもいいんだよ?」
啄むようなキスを何度もされて、我慢は限界値を超えた。もう知らない、泣いても気絶したとしてもやめてやんない。ぶっ壊れるまで抱いてやる。
「言ったね?」
頬を薄紅色に染めたそらるさんはコクリと頷く。
あーあ、こんな欲情しきった瞳しちゃって。
「じゃあ、遠慮なく」
いただきます。
───────────────────
【お知らせ】
今まで1500文字くらいまでの短編を書き続けていたのですが、これからはTwitterで呟いたネタも投稿していこうと思います。
呟いたネタの小説は短編ではないので、スクロールバー見て「長っ」と思ったらそれだと思ってください。
キョンシーシリーズも続編考え中ですのでご安心を。(需要あるか知らんけど)
リクエストも待ってます!!ください!
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