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顔合せ 計画
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番プロジェクトの案内を対象者に送付する前に、僕は凛太郎君に一樹さんとマッチングしたことを打ち明けました。
もちろん、特記事項や他にもΩ候補がいたことは伏せて。
凛太郎君は、前々から僕が一樹さんについて気にしていることを面白がっていましたが、本気で僕と一樹さんをくっつけようとは思ってないでしょう。
これがきっかけで僕と凛太郎君との仲に亀裂が入るようなら、今回は一樹さんへの送付は見送って僕以外の安全なαを次のプロジェクトまでに見つけるつもりでいました。
重要なのは、一樹さん達に特記事項がバレないこと。
一樹さんにも、他のΩと変わらず番プロジェクトの候補が現れる実績を作ることです。
僕ならそれを前提に動けますが、年の差がありすぎて相手にされないことはわかっています。
一樹さんにも番プロジェクトから知らせが来るという実績さえ作れば良いので、断られても全然構いません。
「暁が一樹の相手に選ばれた?!
よかったじゃんっっ」
凛太郎君に打ち明けると、予想に反して笑顔で抱きつかれてしまいました。
意外すぎて、咄嗟に何も返せません。
自分を産んでくれた孕親の相手が同級生になるんですよ?とは、こちらからは聞けませんが察してはくれたようです。
「バーカ、何驚いてんだよ!
前から応援してたろ?
俺は、おかしなαに一樹をやるつもりは無いんだって。
その点、暁なら絶対に幸せにしてくれるだろうし俺も安心できるっ」
本気でそう思っているらしく、凛太郎君は一樹さんの攻略法を教えてくれました。
一樹さんは、面倒見がとても良くて優しい。
年が離れている立場を利用して、兎に角甘えて懐に入ってしまえ!と言うことらしいのですが⋯僕は家を出ていった母親には勿論、仕事に忙しかったお父様にもお祖父様にも、社交で家を空けることが多いお祖母様にも甘えた記憶がないのですが。
困惑する僕を置き去りにして、凛太郎君は「うわぁ、秘密にしてられるかなぁ」とソワソワ。
情報漏洩は、番プロジェクトの根本を揺るがしかねません。
僕は、絶対に絶対に秘密ですよと念入りに凛太郎君にお願いしました。
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