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ムラムラしたまま髪を乾かされ、手を引かれながら部屋へと戻る。
お互い今すぐにでも恋人を欲していると分かるのにわざわざ髪を乾かすのだって自分を思っての事。
こんな時なのに変なところは気が回るようだ。
下着のみを身に纏い手を引かれる三条からは、恋人の後頭部がまだしっとりしているのが分かった。
それもお互い様。
ベッドに押し倒されて、その上に長岡が乗り上げてきた。
色気が凄い。
男くさく、だけど綺麗な顔に見下ろされ陰茎は下着を押し上げる。
こんな押し倒されただけだと言うのに、セックスの甘さを知っている身体は我慢が出来ない。
その甘さに溺れる為の場所も用意されている。
好きな人といて、こんなの興奮しない男子大学生がいるか。
「遥登」
ベッドの軋みと共に陰が四つん這いで覆い被さってくる。
天井の明かりが遮られより一層胸がドキドキと高鳴った。
チュ
「遥登」
「正宗さん…」
気持ち良くて溶けてしまいそうだ。
腕を掴み自分からもキスをした。
何度も、何度も。
長岡の様に上手くは出来ないが、恋人の好みにはピタリとあう。
そう教えられたので当然だ。
「きもち…」
身体を撫でる大きな手が気持ち良い。
頬を撫でられ、その手は次第に下がっていく。
乳首には触って貰えず心臓の上を通り更に下へ。
やばい…
勃ってるの、バレる…
期待で湯上がりから萎える事のなかったソコは更に下着を押し上げ今にも先走りを滲ませようとしている。
すっかり色を覚えてしまった。
恥ずかしくて両の腕で顔を隠した三条に長岡は楽しそうに笑みを溢した。
臍を掻かれ擽ったさに身を捩れば無防備になった腕にまでキスマークをつけられる。
嬉しい。
身体中が長岡の独占欲で満ちていくのがこんなにも心を満たす。
かふくぶに唇をくっ付けられ手のひらをきゅっと握りその瞬間を待つ。
触られ、る…
それなのに、一向に触れられない。
不思議に思って腕と腕の隙間から恋人を見れば、ニヤニヤと此方を見ていた。
三条は慌ててまた腕で顔を隠した。
すごく恥ずかしい。
こんな雰囲気で期待しないとか無理だ。
ラブホテルに大好きな恋人といて“もっと”期待してしまう。
浴室での触れ合いでスイッチの入った身体は早く触れて欲しいと、あちこちをアピールしている。
それなのに、陰茎には触れず太股を撫でられた。
「…ぁ」
思わず口から漏れた物足りなさそうな声に思わず口を押さえたが、もう聴こえてしまった後だ。
唇を噛んで堪えたい。
だが、長岡はそれを気にする。
あられもなく上擦った声を漏らすしかないらしい。
すりすりと内腿を擦るだけ。
焦れったくて腰が揺れてしまうのを止められない。
足ぐりから侵入し際どい箇所をなぞる指。
想像しなくともいやらしい光景だ。
陰茎も下着を押し上げ、ウエストゴムの隙間から頭を出しそう。
前戯と言うにはあまりにも軽いものなのに。
「正宗さん…」
「そんな待ちきれねぇのか。
いいねぇ。
もっとその顔見して」
ちゅっと内腿に吸い付かれ、淫らな色が咲いた。
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