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手にしたソレをベッド脇に落とすと長岡の手にはボトルだけが残っている。
「ケツ用のローション買っといた。
これで沢山出来るな」
普通の潤滑剤では粘度が足りない。
アナルは濡れないだけではなく、その水分を吸収してしまう。
専用の物を使った方が三条の身体に負担が少ない。
その為の物だと解ってはいるが、あからさまにセックスをしますといったソレはどうしても恥ずかしい。
恥ずかしいものは恥ずかしいんだ。
ブチュッと空気と共に長岡の手を汚す潤滑油は粘度が高くアナルに特化したもの。
「少し冷てぇぞ」
「…っ、ぅ」
大きな手がアナルに触れた。
期待に胸がドキドキと騒ぐ。
う、あ……
「……ぅ」
ローションの滑りを借り、ぐっと入り込んでいくる指はまだ1本。
だけど、漸く与えられた1本だ。
長岡の指は長く、どこまでも入ってる様に錯覚してしまう。
指なんてせいぜい7、8センチだろう。
解っている。
解っているのに。
「ぁっ、あっ、」
「きもち?」
「き、きもち……い、」
興奮してしまう。
セックスを期待して興奮を隠せない。
ローションが恥ずかしい音をたて、長岡の指がイイトコロを刺激してきて恥ずかしい声が漏れる。
それを必死に堪えるが長岡は出させようとしてくる。
そして、簡単に出してしまう。
もう、この身体は長岡の思うがままだ。
「ぃ…、ぁ……っん」
「折角のラブホなんだから声出せば良いだろ」
だって男の喘ぎ声が聴かれたらおかしい……というか、長岡以外の人に媚びた声を聞かれるのは嫌だ。
長岡以外は駄目。
俺が嫌なんだ。
「大体なに考えてるか分かるけどな」
「ん…、ん…」
口を手で覆い必死に堪えるが、それが楽しいのか長岡の手の動きは激しくなる一方。
括約筋を解す為の動きなのに愛撫に近い動きだ。
気持ち良くて声が我慢出来ない。
「…んん…ぅ…、はっ…あ」
「イイトコ触って欲しいのか?
腰揺れてる」
「……ん…ぅッあ」
「じゃあ、ほら。
説明しな」
「……ぁ…、」
どこかぼーっとする頭でテレビを観れば、呆けた顔をした男が同じ様に此方を観ていた。
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