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「噛みてぇ…。
噛んで、良いか」
腰を動かしながら少し掠れた声で言われ三条は何度も頷いた。
気持ち良いのも痛いのも全部欲しい。
長岡がくれるものはなんだって欲しい。
首にしがみつく手を緩め、媚びるように強請る目に長岡は奥歯を噛み締める。
「か…っ、…かん…で………あっ、…か、……ん…」
理性を吹き飛ばす恋人の色気。
大切にしたいのに、酷くしてしまう。
三条だって分かっている。
汚ない行為を見せられるのは長岡だけだ。
それでも性格のせいかそれを恥ずかしがる。
それが更に長岡を喜ばせるとも知らず。
「い゙…ッ」
あまりの痛みに全身に力が入りアナルがキツく陰茎を締め付ける。
更に脚が脇腹をきつく潰した。
そんな事はお構い無いの恋人は皮の剥けた肩口から口を離すとすぐに乳首も噛んできた。
痛い。
そんな小さな気管を噛まれたら痛い。
でも、気持ち良い。
噛まれて嬉しい。
痛い筈なのに、口角は嬉しそうに上がっていた。
「あっ、あ゙……」
なんとか背中に回していた手が何度もそこに赤い線を付ける。
短く切り揃えられていても線は伸びていく。
また赤だ。
あの日の色が2人の身体に残る。
「こんなえっろい乳首してたらシャツから浮くんじゃねぇの。
俺に開発されましたって大学中に知らしめんの、さいこーだな」
「んん…ッ、そ…な、ぁ………」
「あぁ、見られて感じる?
露出の気あると大変だな」
下から突き上げられ、下手に喋ろうとすれば舌を噛んでしまう。
噛んでしまえばこれ幸いと舌を舐められる。
そうなれば今以上に思考が蕩けあさましい事を口走るかも知れない。
もっとこうしていたいのに体力がなくなってしまうのも避けたい。
折角の長岡が選んでくれたホテルなのにセックスだけと言うのも勿体ない。
セックスに特化した場所だからそれが正しいのか?
とにかく、もっと沢山くっ付いていたい。
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