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帰還
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てかこんな部屋の中でフツーに煙草吸ってて大丈夫なのか?同室の人とか部屋の外にバレない?
「この部屋の換気扇、丁度誰にもバレない所に繋がってんだよね」
「…委員長って凄いんですね…」
「因みに生徒会役員と風紀委員長、副委員長だけ個室。良いでしょ。特権だよ。」
俺の思考を読んだかのように説明しだす委員長に固まる。
ヤバ…まじでよくある設定じゃないこの学校?
てか委員長は優雅に煙草を吸ってますがこれでまた俺の制服に臭いがつかないか心配で気が気じゃない。
「俺、帰りますね」
「あぁ、疑ってごめん。君の名前は?」
俺が立つと委員長はまだ半分以上残っている煙草の火を消す。なんて良い人なんだ。
「紀野 佑茉です」
「紀野くんね。僕は西田 湊。もう疑われるような事しないんだよ。引き止めて悪かった。」
委員長は玄関まで着いてきてくた上に帰り道を説明してくれる。
「2階上に上がって、右に2回、左に1回曲がるんだよ。そこが1年生のフロア」
「ありがとうございます!お邪魔しました。」
今日の午前中のように頭を下げると頭をぽんぽん撫でられた。うわっっ!!!リアル頭ポンポンじゃん!!!
イケメンぽんぽんの破壊力やべぇ!!!ハセにやられたら振り払う自信あるわ!!!今日は入学早々イケメンと話せるとか運使い果たしたかも。なんかソワソワしながら委員長の部屋から出た。
それから西田先輩に言われた通りにまず2階上に上がって右に2回、左に1回曲がる。すると見えてきた壁についている『1年生』の札。感動で手が震える。この俺が迷わずに目的地に着いた!!!
「すっげぇ!!本当に着いた!西田先輩は天才だ!、」
「ゆーま?!」
思わず感動で震える。俺の部屋のドアを開けると中から走ってお出迎えしてくれるハセ。その顔はとても心配そうで
ちょっと申し訳ない。大人しく部屋のトイレに行けばよかった。
「ごめん、やっぱ迷って…」
「もう俺から離れるなよな」
そう真剣な顔で言うハセと、トップスピードで動き出す心臓。
「…えっ…ハセ、…お前そういう感じ…?」
これはもうフラグだ。
明日からはハセ×俺の話になるんだ。いや俺×ハセか。
恋愛のドキドキじゃなくて気持ち悪い方のドキドキが止まらない。何かされると決まったわけではないが何となく後ずさりしてしまう。だけど玄関の広さなんかたかが知れてる。すぐに背中はドアに当たった。ハセはそんな俺を見て首を傾げる。
「?毎回探すのだるいってこと」
「…なんだ…そう言えよ…」
しかしハセは普通にシンプルに俺を探すのが面倒くさかったようだ。少し、いやとても安心した俺だった。
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