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18歳以上ですか?
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終業のチャイムが校内に響き渡る。
桐谷くんに極力会わないようにさっさと靴箱へ向かった。
やましい事をしてる訳じゃないが、何となく今会ってしまうとぼくがぼくで居られなくなるような、そんな気がした。
ぼくの住む寮の近くは比較的賑わっていて、ネットカフェも寮から歩いて10分くらいの場所にある。
制服で入る事に気が引けてソワソワしていたが、入ってみると制服を着ているお客さんも居て、案外簡単に馴染んでしまった。
カウンターへ向かうと、少しダルそうなお兄さんが「いらっしゃいませ、こちらで時間選択お願いします」と見た目通りダルそうに話しかけてきた。
「12時間コースで」
明日の朝帰るにはこの位がいいだろう。
そう考え伝えると、目の前のお兄さんがボクのことをじろりと見て敬語になりきれてない敬語で
「あー、すいません18歳未満ですと条例で23時以降は利用できないんすよ」
と口を開く。
「じゃあ6時間コースで」
「かしこまりましたー、こちら部屋番号っす」
受け取った小さめのバインダーに挟まった紙に部屋番号が書かれていた。
「はぁ〜」
1畳程の部屋に着くと安心と緊張がほぐれたのとで、ため息が零れた。
桐谷くんから離れたい一心で条例の事まで頭になかった。
きっとあのお兄さん変に思っただろうなーと考えながらソファに体を沈めた。
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