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疑心
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けど、彼が怪我をしたのは百パーセント俺のせいだ。躊躇いなく腕を掴み、校内へ誘導する。
「保健室! 保健室!」
「分かった分かった……」
保健室の場所が分からないので保健室を連呼するしかない。彼は呆れたように案内してくれた。
保険医の先生はすぐに来てくれたから助かった。擦り傷だけで心配ないとのことだ。でも六時間目が体育だから、あまり無理はしないでほしい。
先生は「授業が始まる前に戻りなさい」と部屋を出ていった。
「本当にごめん……」
「大丈夫だって。何で望がそんな泣きそうになってんの」
またさりげなく名前を呼ばれたけど、今はどうでもいい。申し訳なさに倒れそうだった。
ベッドに腰掛ける彼の前へ移動し、小さく屈む。
「怪我させるつもりはなかった。ただ色々パニックんなって……」
「わかってるよ。恥ずかしいよなー、チャック開いてるとか」
わかってんなら大声で言うな。
瞬時に殺意が湧いて睨め付けたが、視線に気付いていない彼はベッドの囲いとなるカーテンを閉めた。
心許ない密室ができる。
何だ……?
不思議に思ってると引き寄せられ、ベッドの中に連れ込まれた。
「うわうわうわ! 何事!?」
「こういう遊びしたことない?」
ない。ていうかどういう遊びだ。
「あれ、今さら手のひら痛くなってきた」
「えっ! 大丈夫?」
前へ乗り出して確認しようとすると、その瞬間ベルトを外された。え、と目を見開いた直後、ズボンを下ろされる。
「わああああ! 何すんだよ、変態!」
「良いじゃん、既に見られてるんだし」
そういう問題じゃない。人為的なものは訳が違う!
ところがベッドに押し倒されて、あっという間にズボンを引き抜かれてしまった。
「俺さ、下着フェチなんだ。って言っても、人が履いてた下着限定だけど」
お巡りさん……ここにやばい奴がいます!
イケメンだと思ってたらとんでもない。近付いちゃいけないタイプの変態だった!!
「ちょっ…あ、やだ……!」
彼が覆い被さる。下着を引っ張られる。当然、一度も使ったことがないくたっとした性器が顔を出した。
「かわい」
「やっ、見んな……!」
慌てて手で隠そうとしたけど、それも封じられる。
「何考えてんだよお前……頭おかしいんじゃねえの!?」
「まぁね。それより普通に喋れるじゃん。何でカオナシの真似してんの? 教えてくれたらやめてあげる」
「お前には関係ないだろ!」
通算三回目の台詞。彼を怒らせるには充分だった。
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