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覚悟も決まらないまま、リビングへ戻った。
「風呂長すぎ……」
ソファに座っている椿と目が合う。
念入りに綺麗にしただなんて恥ずかしくて言えない。
さっきは直視できなかったけど、椿の髪が濡れていて色っぽい……
いつもと違う様子に戸惑う。
「……色々、準備があるんだよ」
それだけ答えた。
どうすればいいんだ……
緊張して吐きそう。
俺から言い出したんだから、俺から仕掛けるべきなのか。
キス――拒否されたりしたら、俺……
困っていると、椿はソファをポンポンと軽く叩いた。
隣に座ったら……って事?
言われるまま、ソファに腰かける。
「俺と同じ匂い……」
椿は少し笑い、俺の髪を撫でた。
こんな触られ方、初めて――
ドキドキして呼吸が苦しくなる。
この距離だと俺の心臓の音、聞こえちゃう……?
顔が熱い……
顔を見られたくなくて、不意に逸らす。
「朝日奈」
強引に引き寄せられて、今にもキスしそうな距離で見つめられた。
む……無理……無理……! 心臓、止まる!!
頬を撫でられたら、さらに距離が近づき、金縛りにあったみたいに動けなくなった。
何も言わず見ていたら、唇をなぞられる。
「…………いい?」
熱を帯びた視線。
答える代わりに目を閉じた。
目、つぶるべきじゃなかった……?
全然、リードできてないし!
でも、俺、子どもの頃にふざけて頬にしたキス位しか経験ない。
チュ……
唇に柔らかいものが触れ、キスされた事に気付く。
――――ずっと好きだった椿とのキス。
緊張と恥ずかしさで身動きを取れずにいたら、椿がキスしながら髪を撫でてきた。
知らなかった……
キスの時に髪、撫でられるの、幸せ……
練習でも嬉しい……
キュンとして椿にしがみつく。
椿はそのまま俺を抱きしめてくれた。
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