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「……セフレって事?」
青山に言われて目を伏せた。
違う、そう言いたいのに言葉が出ない。
――何が違うんだ。
覚えたてのセックスに、どっぷり浸かって抜け出せずにいるだけ。
俺達は別に付き合っている訳でも何でもない。彼女いるのを知っていたくせに、俺は……
「椿、彼女がいるんだ……」
「じゃあ、なんで……」
青山は納得のいかない顔をしていた。
ガラッ。
その時、教室のドアが開いた。
「範囲の分」
コピーしたものを椿が手渡す。
青山はそれを受け取り、コピー代を渡した。
「…………帰ろう。朝日奈」
椿は俺の腕を掴んだ。
心配そうな顔をした青山を置いて、二人で教室を出た。
「なぁ、初めての相手って青山?」
俺を気にしているようなセリフ。挿れている時に聞かれた。
どうして……
「ちっ、違う……ぅ、ンッ!」
「もしかしたら軽音の小林? 山口? クラスの佐藤とか……?」
少し怒っているような口調。俺の仲良い奴の名前が並ぶ。
当然、そんな事はした事ない。
「アッ! ち、が……っ……やっ!」
滅茶苦茶に突かれて目眩がする。
いつもより激しい。
…………なんで、そんな事、言うんだよ。期待させないでくれ。
繰り返す関係。
キスは甘くて、抱きしめられると涙が出る。
少しSだけど、俺に触れる手はいつも優しくて。
俺だけが知っているんだと思ったら、嬉しかった。
これから彼女も知るんだろうか。それとも、もう――
密かな恋は歪に形を変え、ドロドロと溶けていく。
「もう少し、ゆっくりしていったら?」
椿に声をかけられ首を振る。
「明日のテスト勉強しなきゃいけないし……」
ゆっくり起き上がり、ワイシャツのボタンをとめた。
「送るよ」
椿が言ってくれたけど、少し考えたい。
「別に平気。お前も勉強しろよ」
少し話してから、一人でマンションを出た。
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