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慈雨 2
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暁サイド
16年前双子が産まれたというお告げがあった。
俺は歴代の鬼神の長の中ではまだまだ若い方だが、長としての職務を全うしている。
鬼神の長は能力がたけている者がなる決まりだ。
しかし
鬼神の世界には皇族という者がいる。鬼神の長と選ばれし人間の嫁の間に産まれた物は皇族となる。
俺は正直、長らしい風貌はしていない。鬼神の中ではまだまだ若い俺は若気の至りというのか、ピアスなどもそこそこ開いている。
気に入っているのは舌ピアスだ。
16年待った俺には早くこの日が来ないかと思っていた。
鬼神にとって16年などすぐ来てしまうが、初めて時間が長く感じた。
いよいよだ、やっと俺は嫁と対面出来ると思っていた。
しかし
儀式と通してやってきたのは男だった。
気絶をしていたためとりあえず客間に運び入れ、ベットに寝かせたが、俺は心中は怒りに満ち溢れていた。
人間ごときが鬼神を騙すなどあってはならない。
ましてや、選ばれし嫁以外はこちらの世界に来るなど言語道断だ。
そして
人間の少年が目を覚ましたという報告を聞き、会いに行くと人間は怯えた様子もなく俺に挨拶をしてきた。
俺は人間に問うたが、人間は嘘をついていた。人間の嘘など直ぐに見抜ける。
心中怒りに満ち溢れていた俺は限界がきて、横の家来2人を黙らせ、人間の首に掴みかかっていた。
人間は異常なまでに震えたかと思うと、どういった経緯で嫁に選ばれたのかを話し、気絶してしまった。
俺はその話の内容と、気絶してしまったことに驚いたが我らの専門の医者をである深夜-しんや-を呼んだ。
正直この少年に同情してしまった。
話をまとめると
-娘が大切であるから息子を生贄にし、幽閉し虐待紛いな躾を与えていた。そしてお前が鬼の生贄になることでこの家が栄えると教えられ、殺されず嫁になった時も大丈夫のように身体を開発させられたと。
鬼神なんだと思っているのだろう。
深夜の診察が終わり結果を聞いたところ、精神的疲労から気絶したらしい。目立った傷跡とこは無いが、後ろにはまだ入っているらしい。
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