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アパート組
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教室についた俺たちは、静かに先生の話を聞いていた。
「...じゃあ、明日からよろしくなー」
そう言って、担任である飯沼先生は、挨拶を軽くすませ教室から出て行く。
今日の予定は入学式と始業式だけだったらしく、担任紹介と少しの話をしただけで学校は終わりを告げ、周りを見渡せばクラスメイトたちは、各自帰宅の支度を始めている。
高校生活初日ということもあってみんな結構静かなのだが、そんなのお構いなしと言うように後ろから巡が話かけてきた。
「はぁーっ終わったー!なぁ、優真ってどのへんに住んでんの?」
「え。安野だよ」
「まじで?めっちゃ近いじゃん。一緒帰ろうぜ」
「あ、ごめん。俺近くのアパートからここ通うんだよね」
「えー、優真もアパート組なのかよ」
アパート組多いよなぁ。
巡は、羨ましそうに呟いた。
「なにアパート組って」
はじめて聞いた単語に、俺は疑問符を浮かべる。
すると巡はあり得ないものを見るような目でこちらを凝視してきた。
「なに優真知らないのかよ!」
「え、なに知らないよ」
「アパート組ってのはなぁ..!」
心底驚いた様子の巡は人差し指を立てて、自慢げに説明をはじめる。
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