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203号室
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きっともう、俺の荷物はアパートに送られていることだろう。
急がないと同じ部屋の人に迷惑をかけてしまう。
そう思って、徒歩10分の道を小走りで帰った。
そして今、俺は目的の場所の目の前にいる。
どこにでもありそうな少し古びたアパート。
その塀にはデカデカと「八百一荘」と書かれていた。
「やっぱり..」
巡が言っていた王子の住んでるアパート。
いや、かなり曖昧だったけど..。
「ま、俺には関係ないだろ」
しらっと切りすて、俺はアパートの敷地に足を踏み入れた。
俺の部屋は203号室だから..
「二階か..」
カンカンと軽い音をたてて階段を登る。
端から順に201、202、と続いていっているようだ。
俺は、203と書かれたドアの前で足を止める。
鍵は持っているけど、我が物顔で入るのは何となく気が引けるんだよなぁ..
「....」
コンコンー...
控えめにドアをノックすると、少し間をあけてから男の声とともにガチャリと扉が開いた。
「はいはぁ..い」
「今日からお世話になります、一年の上尾優真で....す」
中から身を出してきた男と、その男に頭をさげた俺。
顔をあげた二人が固まるのは、ほぼ同時のことだった。
「え...」
「あれ、朝の淫乱ちゃん」
今朝の会ったばかりの、目が眩むようなイケメン...
「な、なんで...」
そこには、俺の処女を奪った美形変態痴漢野郎が立っていた。
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