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食堂
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キーンコーン..
「...じゃあ、今日はここまで。明日から本格的に授業はじめるからなー。相沢、挨拶」
四時間目の授業の終わりを知らせる鐘がなり、午前の授業は全て終わりを告げた。
相沢に続いて挨拶をすませば、静かだった教室がわっと騒がしくなる。
「はああ、やっと終わったーっ」
腰が痛いと、ぐぐぐっと伸びをした巡。
ぐぎゅるるるる...
そんな巡の腹から盛大に聞こえてきたのは空腹を知らせる声。
「....っ」
「.......」
チラリと横目で見れば、巡は恥ずかしそうにお腹をおさえ顔を赤く染めていた。
「ぷっ、昼飯食おっか」
「お、おう!」
昼飯という単語に、羞恥に顔を俯かせていた巡はバッと顔をあげ目を輝かせる。
そんな巡にクスクスと笑いながら、俺たちは席をたった。
「そういえば、優真は弁当持ってきてんの?」
「いや、購買でなんか買おうかと..」
「どうせ買うなら食堂いこうぜ!」
俺の言葉を聞き終わる前に、バッと両手を広げる巡。
...いちいち行動が小学生みたいだ。
「ここ、食堂なんてあるの?」
「なにっ、優真それも知らないわけ!?」
「そ、それも知ってて当たり前なのかよ」
「当たり前!ここの食堂はさ、朝と夜は寮生しか入れなくってさ、普通の生徒が入れんのは昼間だけなんだよ!」
「へぇ、そうなんだ」
「そうそう!存在がレアな上に、飯も相当美味いって話だ!」
熱く語りながら、巡はじゅるじゅると涎を啜る。
イケメンにあるまじき行為...。
そんな巡に連れられて、俺たちは食堂へとやってきた。
すると、少し離れた場所からキャーキャーと甲高い女の子の声が聞こえてくる。
「なんだなんだ?」
「なんかあったのかな?」
興味津々に近づいていくと、囲むように群がっている女の子たちの真ん中に、よく知っている男が一人...、
「あ。あれって結城先輩じゃね!?」
今日の朝まで一緒にいた男が一人、立っていた。
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