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ずっと前から3
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俺と先生はあれから会話をかなりするようになった。
いつも俺の恋愛相談に乗ってもらうだけだったけれど、みんなに何を話しているのか と聞かれると、進路相談だ って言っておいた。
ある日先生が『まあそれでも結局は、お前が誰かを本気で好きにならないと何も変わらないし、始まらない。』と言った。
なるほど、それも一理あるな。と俺は思った。
さすが先生は大人だ。俺は自分から誰かを本気で好きになるなんて思いつきもしなかった。
だって、いつも向こうが先に好きだと言ってきたから。
「どういうのが好きっていう状態なのかが、俺にはわかりません。」
って言ったら先生はクスリと笑って、
「別に何も、好きっていうのは恋愛感情だけじゃないんだ。人間として好き…そうだな…例えば一緒にいて落ち着くとか安心するとか、そういう相手はいないのか?」
って言った。
その言葉に俺は、とある人を頭に浮かべた。
そうか、たしかに恋愛だけがすべてじゃないよな。さすが大人だ。
先生はそんな俺の様子を見て、
「いるんだな。」
と 今度はにんまり笑った。
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