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慎也の平日5
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「なんで元気なヤツが保健室来てんだよ。」
と俺の前で不機嫌そうに呟いてるのは、保健医の都築俊彦(つづきとしひこ)だ。
年は30手前ってとこで 顔もかなりよいからか、生徒たちから多大な支持を受けている。
俺はいつもこんな感じで保健室に来るから、自然とこの原因についての話になるわけで…
兄さんのことを、ほんの少しだけ都築に話している。
「にしても、お前…その人のことを考えるだけで、そんなにムスコが元気になっちゃうなんて…欲求不満か?」
欲求不満…?いやでも…
「ヤることはヤってるんですけどねえ…」
彼女に誘われて…だけどね。
都築は苦笑いした。
「今は誰と付き合ってんの?」
って聞かれても………
今付き合ってる子…あれ?えっと…あの子はもう別れたんだっけ?
えっと…えっと…
あ、思い出した。
「…小さくて色白でショートカットの子です。」
多分あってるよな。
「お前…まさか、その子の名前
「覚えてませんね。」
うわあ…サイアクー」
サイアクー という先生の顔を見て笑いそうになった。
「仕方ないじゃないですか、結構なペースで変わりますし、覚えるの面倒なんですよ。」
これは本当。
別に深い付き合いになる訳でも無いのに。
どうせ向こうから去っていくんだから。
先生が はぁ と溜息をついた。
「…俺は世界中の女の子たちに言ってまわりたいよ…。
『君達が王子とか呼んでるコイツは、女の子を食いつぶしてる下半身ゆる男でーす。
それなのに本命には嫌われるのが怖くて、告白も出来ないチキンでーす。』
ってね。」
何という言われようだろう、いくら俺でも傷付く。
「下半身ゆる男ってなんなんですか…しかもチキンって…まあ事実なんですけど…」
少し不貞腐れてる俺を見て、都築は何だか楽しそうな様子だ。
「『しかも所構わず発情してる猿みたいな野郎でーす』も追加しとこうか」
…………………………こういうのは、無視が1番だよな…?
「………………………………」
黙りこんでみたものの、なんかますますイライラしてきたな………
猿って…………クソ…あながち間違ってないから続きを非難できない…
都築は人のメンタルを傷付けておいて
「で、元気なソレはどうすんのさ?おさまるの待つ?それとも自分で抜いちゃう?」
とか茶化してくる始末。
人間としてどうかと思う。
「待つに決まってるでしょう。」
さすがに学校で抜くのは気が引けるからな…
まあ勃ってる時点でアウトなんだけどさあ…
「お前みたいにモテるヤツが そんなにベタ惚れするなんて…よっぽど美人なんだろうなあ〜」
と、ニヤニヤしながらまた茶化してきた。
「美人っていうより、可愛いです。」
俺も律儀に答えなくてもいいんだけど…
「可愛い系か、意外だな。巨乳か?」
「なんでイキナリ胸の話になるんですか…」
これだから男は…
「巨乳か?」
しかもしつこい。
「胸は無いです。」
男なんだから、あるわけないだろ。とは言えないけど。
「えっ、巨乳嫌いなの?貧乳派なの?巨乳は男のロマンだろーー???」
巨乳はお前の趣味だろーが!!!
俺に押し付けんな!!!
「まったく…俺は先生のことを慕ってる生徒たちに『都築先生は胸のことしか頭にない変態だ。』って言ってまわりたいです。」
って冗談言ったら
「わーーーーそれはヤメローーーー!」
とかアワアワして面白かった。
もうちょっと話したいけど、次も授業だからなー…
「じゃ、おさまったんで授業行きますね。次が無いように頑張ります。」
次もあるんだろうなー…
「おう、二度と来るんじゃねーぞ。」
と都築はひらひらと手を振った。
そして俺は教室に戻り、残りの授業を受けた。
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