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生徒会長選6〜北上視点〜
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その人が生徒会長だと知ってから、僕は生徒会長というのに興味を持った。
同じことをすれば、少し距離が近くなるのではないかと思ったからだ。
しかも生徒会長になったら先代の好きな生徒会長を教育係として学校に招待出来るらしい。
これは生徒会長になるしかない!
会いたいもん!!
だって最後に会ったの……いつ?
卒業式だ…………
生徒会長になったら会える………
だから生徒会長選挙に立候補したんだけど…
強力なライバルがいるせいで、僕の当選はほぼ絶望的………………
僕のライバルの名前は、望月慎也。
身長が高くて、顔が小さくて、しかもその顔がとてもとても整っていて………
成績も学年トップで、運動も一年生の時からバスケ部のレギュラーで………
いわゆる完璧人間ってやつだと思う。
しかも本人はそんな事気にもかけずに誰にでも優しいから、彼は本当に人気者だ。
女子には 王子 って呼ばれてるらしい。
どう考えても僕に勝てるところなんてない…
立候補してるけど大差で負けるのなんてわかりきってる……………
でもそれでも挑戦したいんだ………
………………………
選挙運動を始めてしばらく経つけど、みんな僕の存在を認識してるかな?
望月君のインパクトがありすぎてもしかして僕って……………
うーん………………
さすがに0票は嫌だなあ………………
そんなことを考えながら、とぼとぼ廊下を歩いていた。
すると教室に望月君がいるのが見えた。
窓から外を眺めているだけなのに、なんだかそこだけ別世界だった。
イケメンってずるいなあ………
すると望月君が はぁ…溜息をついて
「立候補したのはいいけど…別に俺、特にしたいこととか無いんだよな…」
って呟いた。
僕はとても腹が立った。
君は何だって持ってるくせに………
僕が欲しくて欲しくてたまらない生徒会長の座だって、もうすぐ君のものになるのだろうに………………
どうして、特にやりたいこともない君が生徒会長になれるの?
頭の中が嫉妬と怒りでいっぱいいっぱいになった。
だからつい
「じゃあ立候補辞めてよ、そしたら僕、確実に会長になれるんだけど。」
って言ってしまった。
望月君は僕の声に気付いて、ゆっくりと振り返った。
望月君がいつもみたいな笑顔じゃないのを見て、僕はなんだか怖くなった。
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