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生徒会役員3
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俺は屋上で座り込んだ。
生徒会役員しか入れないから、入ったのは初めてだ。
副会長は決まった。
あとは会計と書記と広報か………
まだ1人しか決まって無いのに、もう面倒になってきた。
俺って飽きっぽいのな。
ずっと続けてられるのは、あの人を好きなことだけ………か………。
なんて、自嘲気味な言葉が思い浮かぶ。
突然、扉が、キイ、と開いて、パタン、と閉まる音がした。
どうやら誰かやってきたようだ。
まあ、来る人間は限られているのだけど。
「お、慎也。お前何してんの?」
やっぱりな。ホント、タイミングのいいやつ!
「圭吾!!!!何てイイところに!!!!」
俺は思わず圭吾に抱きつく。
「何だよ急に。気持ちワリィ。」
心底嫌そうな顔をされたから、少し距離をとる。
この嫌そうな反応がなんだか圭吾らしくて、すごく安心するんだよなあ…
「圭吾、生徒会役員になってくれ。」
俺は圭吾の肩をしっかり掴んでそう言った。
さすがに圭吾も驚いたようで、目をぱちくりさせる。
「いやいや、無理だから。俺そんなガラじゃねぇし。」
やっぱり拒否される。
「えーーーーギャップ萌え?って奴狙おうよ!女子にもモテるよ?」
なんとか説得しなければ!
「女子にモテたいなんて思ったことねぇし。そんな面倒なこと俺がやりたいと思うはずないだろ。」
圭吾にキッパリと断られた俺は、ふと思い出した。
誕生日に圭吾にもらった 『なんでもいう事きく券』の存在を。
俺は財布に入れていたそれを取り出し、圭吾の目の前にスッと持っていった。
圭吾は驚いたような顔をしたけど、諦めたように
「まだ持ってたのかよ………仕方ねぇな。やってやる。それでいいんだろ?」
こんな券でこんないう事まで聞くなんて、律儀なヤツだな と感心した。
残りの役員は圭吾にスカウトしてきてもらうことにした。
圭吾は面倒そうな顔をした。
俺は 今勝手に屋上に入って来たのも生徒役員ならセーフだから! と言い、その場を立ち去った。
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