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兄さんのバイト13
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「生徒会長やってるんだ。」
「はい、皆に支えられてなんとか。」
「人望あるんだね、すごいなあ〜。」
永澤さんと話していて思ったのは、全然怖くないってこと。
最初に感じたアレはなんだったんだろう。
きっと俺の気のせいだな、うん。
そもそも都築なんかと友達やってる時点で相当心が広いに決まってるし…。
「にしても俊彦が学校勤めなんて、ほんとびっくりだわー」
「別にしたくてしてるわけじゃない。」
「へー?自分のしたいことしかしないんじゃ無かったっけ?」
ちょっと会話を聞いてるだけで都築の俺様っぷりが、ひしひしと伝わってくる。
「仕方ないだろ、親父が……」
「ああー…」
こんな人間に言うこと聞かせる親父さん…めちゃくちゃ気になるな……
「まあいいんだ。今は楽しくやってるし、慎也みたいな面白いやつもいるし。」
「面白いって……俺はおもちゃじゃ無いですよ。」
「はは、わりーわりー」
「悪いと思ってないですよね。」
ほんと、面倒な人だな…….
「2人ともホント仲いいんだ。楽しそうで羨ましいよ。」
なんて永澤さんは言ってくるけど、
「これが仲良く見えるんですか……」
やっぱり変人の友達だから、価値観がずれているのかもしれないな。
「仁。開店そろそろか?」
「あ、ああ。準備してくる。」
「そーいやバイト雇ったんだって?」
「うん、ようやく人を雇う余裕が出来たからさ。」
経営って大変そうだよなあ…ここは立地もそんなによくないし……
「バイトかあ…俺長期休みしかしたことないです……」
「慎也がバイトとか似合わねーの。何やってたのか気になるわー」
あんたも似合わないけどな。
「ただの客よせパンダですよ。いらっしゃいませ、って笑顔で言うだけです。」
「割のいいバイトだな。」
「そうですね、夏休みちょこちょこ働いて15万貰いましたから。」
知り合いの店だから、ほぼ小遣いだったけど。
「はあ?!バイトだよな?慎也、正直に言え。お前まさか、悪事に手を染め…」
「てる訳ないでしょう。」
「いやいや、そのバイト代はおかしいだろ。」
それは俺も思ったけど……
ーーーーーーカラン
誰か店内に入ってきたようだ。
「仁、まだ開店前じゃないのか?」
「あー、さっき言ってたバイト君。」
「おお!呼んでこいよ。」
「はいはい。おーい、お客さん来てるから紹介するよー!」
永澤さんが呼びかける。
「はーい!今行きます!」
聞こえてきたのは………………
「ん?」
………この声……………
「どうかしたか?」
…………嘘…………だろ
「い、いや………何も……」
パタパタという足音と共に近付いてくる。
顔を上げて、その人を見る。
そこにいたのはーーーーー…………
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