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手取り足取り?4
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やっぱり気に食わないな。
「浩也さん、大学はどうですか?」
「楽しいよ!人がいっぱいいるから友達もいっぱい増えるしね〜」
兄さんが北上と仲良くしてるなんて。
タイミングを見計らって会話に入ろう。
「友達いっぱい羨ましいです!」
「俺も羨ましいな〜」
よし、成功。
「えっ?望月君は友達いっぱいいるじゃん!」
「女子にも人気ありますっしねー」
ここぞとばかりに会話に割り込む天谷。
しかも兄さんの前でそんな話……
兄さんに何か勘違いされたらどうしてくれるんだ……
「人気ってそんな……」
「あーーー俺も会長くらいモテたいっすよ」
女とっかえひっかえしてるくせに何言ってんだよ……
「そう?モテても何も良いことなんてないと思うけど。」
早く話題変えたいな。
「うわーー、ナチュラルに嫌味っすか」
「そういうのじゃなくて、色んな人からモテるよりも、たった1人に好かれたいでしょ?その1人からの愛だけだよ、俺が欲しいのは」
焦ってるのがバレないように、余裕があるように話した。
「どうかした?」
ふと周りを見渡すと、真っ赤になってる兄さんと亮太君、笑いを堪えている天谷、口をポカンと開けて間抜けな顔をしてる圭吾が見えた。北上は頭しか見えない。
「……慎也、お前恥ずかしくないのかよ」
「え?何が?」
「いや…なんでもない…」
なんでも無いのなら言うな!!
「そういえば奏君もモテたいって言ってたの思い出した」
クスクスと思い出し笑いをしてるのすら可愛いから不思議だ。
「え、と…浩也さん。それは言葉のあやというか何というか……」
焦ってるのがモロバレな北上を見て、
北上は兄さんのことが好きなんだな、ってなんとなく思った。
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