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やつの想い6
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いやらしい水温が響く室内には、ベッドで絡み合う2人の男。
「好きだよ。好き。好きだ。好き、好き、ほんとに、好き。」
1人はここぞとばかりに愛を囁き、
「………ぁ、あ、……あぁ…」
1人は奥を突かれる度に、喘ぎ声、というよりは呻き声をあげていた。
腰を振っていた男は達して少し落ち着いたのか、自身を挿入されたままでグッタリとしている青年に、執拗に愛撫し始めた。
「可愛い、可愛い………うあ、今締まった…何?俺に可愛いって言われるの嬉しい?」
「…な、に、言って…………」
見当違いもいいとこだ、と青年は思う。
締まっただのどうだの、青年の意思とは全く関係ないことなのだから。
「素直になっていいんだよ?ほら………キモチイイって言って。」
認めないことに気を悪くしたのか、口調がきつくなる。
「……っあ。」
絶対に言うものかとあわてて口をつぐむ。
「言ってくれないんだ…」
落ち込んだような表情を見せる男を、
「………………」
青年は無言で睨みつけた。
「まあ……」
男は何かを考えるように呟き、暫く押し黙って、青年を見つめた。
青年は男を睨みつけたまま、何も言葉を発することなく、男が目を逸らすのを待っていた。
「そういうところが、好きだよ。」
結局男は目を逸らすことなく、うっとりしたような顔で青年にまた愛を囁く。
青年は思わずポカンとした。
男はそんな青年の顔を見て、可愛い、とボソリと呟き、自身の質量を増したままのモノを思い出したのか
「ペース上げるから、耐えて」
と青年にとっては死刑宣告のように近い言葉を口にした。
男がそう言ったのを聞いて、青年は大急ぎで口を閉じようとした。
が、間に合わず、
「はぁ、も………、んっ、あっ、あっ……」
口からはついに矯正が漏れ始めた。
そこから青年は枷が外れたかのように喘ぎ続けるだけであった。
**********************
「…………夢………」
それにしても嫌な夢を見たな……
ああ、寝汗がびっしょり。
人間力尽きるとロクなことがない。
俺はあんな風に喘いだりしてないし、バカみたいに腰を振ったりしてない。
大丈夫。俺は耐えた。大丈夫。
とりあえずもう一回寝よう。
まあそう思って寝たが、案の定ぐっすり寝られる訳もなく、俺の体調は良くならなかった。
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