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岸先輩はやはり、バレーボウラーの性が出た。篠田の思惑通りに、難しい位置での移動攻撃(ブロード)が選択された。
もちろん、変幻的なセットアップに相手のブロッカーはついてこれるはずもなく、岸先輩の裏で篠田は八島とライトポジションの間に叩き落とされた。
八島にもボールを落とした、という意識が芽生える。
これでいい。
「ほぉ。篠田。岸とならそんなこともできるようになったんだな」顧問が明らかな期待を含んだ声で腕組みを解いた。
(今が好機だ)
「先生。岸先輩となら、A、B、C、D、全て合わせることができます。一応、公式戦ですぐに使うと、警戒されてしまうので使いどころは考えないといけないんですが」
「ほぉ! なるほどな」
顧問が食いついた。「スピード重視と攻撃重視……なかなかバランスが取れてるんじゃないか」と、顎を人差し指でさすっている。
何やら八島がこちらを睨んでいるが、恍惚の眼差しを向けられているようで身震いする。
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