アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
真面目だねぇ
-
「おっ、いた」
「えっ…」
バスローブに身を包んだ誠さんは
冷蔵庫を開けると缶ビールを取り出し
それを喉に流す。
胸元が大きくはだけた姿にドキッとして
俺は思わず目を逸らした。
「真面目だねぇ」
誠さんが俺の正面にあるソファーに座る。
「逃げようと思えば逃げれたでしょ?」
「えっ?」
「だって。君は間違ってアプリ登録しちゃったみたいだし、俺と同じ空間に居ること、怖いんじゃないの?」
「こ、怖いと言うか…。でも迷惑掛けたの俺だし、黙って帰るのって、なんか良くない……」
「うん、そうだね」
再び誠さんはビールを口にする。
俺はどうすればいいのか分からなくて、
沈黙に耐えるしかなかった。
「んー、どうしようか。服が戻ってくるまではまた時間あるし、少し話でもしない?」
ソファーから立ち上がった誠さんが、
冷蔵庫から缶ビールを取り出し、俺の前に差し出した。
「一応確認するけどお酒は飲める歳だよね?」
「は、はい…20歳です」
「飲んだ事は?」
「数える程度ですが…」
「そう。じゃぁよろしくねって事で」
誠さんが自身の手に持った缶ビールを俺の缶ビールにコツンとぶつける。
俺は慌ててビールに口をつけた。
「じゃぁ、ちょっと質問ね。プロフィールに学生って書いてあったけど…」
「はい、T大の2年生です」
「T大って!潤一君、頭いいんだ」
「………」
「T大の学生さんなら、アプリなんかに頼らなくたっていくらでも出会いあるでしょう?どうして登録なんて?」
「……、俺もそう思ってました」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
6 / 22