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世紀末番伝説 Ωの拳 外伝 百合若御台所修羅行編
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熱いトタンの錆、崩れた石壁の粉塵、立ち上る熱波に揺らめく黒煙。
どうしようもなく目に染みる。顔をしかめて眦へ流れ込む汗を拒絶し、ピニロパは咥えていた骨を吐き捨てた。
砂漠に変わった土地を彷徨い10日程。その間にも集落は幾つか通り掛かったが、水や食料を得る事は出来なかった。「Ωにくれてやるものはないよ」例え世界が滅び、草木すら枯れ果てようとも、差別は根深く残り続ける。
蜃気楼でなければの話だが、緩やかな砂丘の先に見えるあの建物が頼みの綱だった。もしもあの場所が単なる廃墟であったら、引き返して最後の手段に縋らねばならないーー今朝腹へ収めた犬ではなく、その飼い主の骸から肉を削ぎ落とすのだ。
何にせよ、余裕はあまりない。幼い頃から修行に励んできたものの、呼吸法の極意を納めるにはまだ遠い。経穴を突く手技でヒートを抑え込んでいるが、それも限界に近付いている。肌をチリチリと干上がらせる気温のせいだけではなく、身体は倦んだような熱を孕んでいた。
あそこに食料どころか、人もなければ? 独りで慰めるだけだ。未だ偏見に満ちた街でαを探すのは自殺行為に他ならない。埋めるものが無い状態でのヒートは長引くが、恥ずべきΩのさがは理性すら侵食する。心を許さない相手に無様な姿を見られるよりは、いっそマシかも知れない。
ブーツの靴底で砂を踏み固めるようにして丘を登れば、町の存在が現実味を帯びてくる。正確には、町外れと呼ばれる場所なのだろう。地下闘技場と称されるその建物が目玉とする演目は少々特殊で、過激だ。Ωのヒートで誘発されるラット状態のαが、獣のように戦い続ける、現代に蘇ったコロッセオだった。
薄い木板看板を精一杯けばけばしく塗りたて、裸に近い美女や筋骨隆々の男を描いた様が見えてくる。僅かに抱いた期待は、けれどすぐに裏切られた。屋根は崩れ落ち、折れた柱は未だ焦臭さを漂わせながら燻っている。先程確認した黒煙は建物の中からだろうか。勢いは止まることもなく、空気が揺らめいて見える程だった。
どうやら「拳闘団」は、もう襲来し、片をつけた後だったらしい。
また一足遅かった。期待しては苦しむだけだと分かっていても、つい希望を抱いてしまうのはピニロパの悪い癖だった。砂色の髪へ苛立たしさも露わに手櫛を通し、彼は首に巻いていた首輪隠しのスカーフを顎まで押し上げた。嘲笑うように、端のほつれが塩を噴いた肌を撫で擽るのは心底忌々しい。
あとはせめて、缶詰の一つでも残っていることを祈るしかない。彼らは略奪行為をしないので、望みはある。もし無かったとしても、このしんと静まり返り、犬の子一匹いなさそうな場所だ。束の間の安息位は手にする事が出来るだろう。
「誰か! ……助けて、誰か助けて!!」
まずは下卑た笑い声の多重奏が聞こえてきていたはずだ。けれどピニロパの耳へいの一番に届いたのは、救いを求める切羽詰まった叫び声だった。ふわりと、潮の匂いが鼻をくすぐる。
あの中で屯する中に、αがいるのだろう。このまま無視して立ち去るべきだと、本能が告げるーー本当に? 匂いが濃くなるにつれ、そわそわと心が浮き足立つ。気づけばこめかみに濃く浮いていた汗が、焼けた肌を愛撫の如く滑る。身体は間違いなく、引き寄せられていた。
古来から遺伝子に織り込まれたメカニズムが憎い。ふつふつと腹の底から湧き上がる怒りは、血を沸き立たせる。フェロモンがぶわりと全身から噴出したのを感じた。ピニロパは怒りも露わに舌打ちを溢し、マントを翻して駆け出した。
かつては中庭だったのだろう場所に狼藉者は3人。古井戸を取り囲み、中に落とされた人間へ嘲笑を浴びせかけたり、棒で突いたり、地面へ打ち捨てられた荷物を漁ったりと痛めつけている。
彼らに気付かれぬよう、積み上げられたテーブルや椅子の背後に身を潜めて様子を窺う。
井戸の中にいるのは、まだほんの子供なのだろう。辿々しい言葉付きで叫ばれる懇願を耳にしても、男達は一切憐憫を感じないようだった。
あの馬鹿達の中にαがいるのか。うんざりするが、生贄を助け出した後、そいつだけを生かしておいてフェロモンを叩きつけ、手っ取り早く性交に及んでもいいかもしれない。どうせ嫌悪は、まぐわいの興奮の中で消える。相手が朦朧としている間に息の根を止めて立ち去る事は十分可能だった。
水を飲んだのだろうか。鈍く反響するようだった助けを求める声が途切れる。ピニロパは物陰から飛び出し、男達に歩み寄った。
「なんだ、お前……」
振り向くと同時に頭を殴りつけるようなフェロモンを浴びたのだろう。大将格らしい男が思わず後ずさった間合いを詰め、喉に一撃を喰らわせる。引き戻された手刀は拳へと変わる。両耳への打撃を加えられ、奴はその場へ片膝をついていた。
俯く事で晒される後頭部へ、高く振り上げた踵を叩き付けた頃に、ようやく周りの男達が動き出す。連中もすっかりフェロモンにあてられている
。勢い付いてはいるものの、動きは大ぶりだった。
手にした鉄パイプを振りかぶる男の懐に潜り込み、脇腹に叩きつけた拳は3発。口から勢いよく溢れ出る黄土色の胆汁が、乾いた地面に黒々とした渦を描く。頭を鷲掴み、素早い指の動きで右目を抉り出す。血を吐くような絶叫は、残りの1人を怯ませるに十分事足りた。
長いチェーンを片手に凍り付いている男は一瞥を与えると、ピニロパは井戸へ歩み寄った。思ったよりも水位は高い。振り回される手のひらは、腕を差し伸べれば届く位置にあった。
髪は本来茶色なのだろうが、ずぶ濡れになったお陰で穴の暗さに紛れる程の漆黒に見えた。引っ張り上げられざま地面にどうと倒れ込んだ身体は、幾らか水を嘔吐してから、息も絶え絶えに起こされる。
見上げてくる瞳を、ピニロパは上手く例える事が出来ない。緑、ひたすら鮮やかな緑だった。ただ目と目を合わせているだけなのに、心臓は最後の鼓動を一際大きく鳴らした後、思い切り握りしめられたかのように鋭い痛みを覚える。
「お前は誰だ?」
思わず呟いたピニロパに、青年は答えようとしたのだろう。だが口は荒い息の中から、出せる限りの大事で「危ない」と叫んだ。
勿論、ピニロパは気付いていた。叩きつけられた鎖は指一本分で避ける。散漫な、だが恐ろしい勢いの打撃をバックステップでかわすうちに、相手の血走った目は細まり、口角は吹いた泡ごと吊り上がる。
奴のしたり顔の理由は、左足が固いものに阻まれた事で知る。今や男は満面の笑みを湛え、壁際に追い詰めた獲物に向かい、渾身の一振りを与えようとした。
油にまみれた鎖が空を切り裂く。
それは骨の一本も砕く事なく、朽ちかけた白壁に叩きつけられた。ぱっと立ち上った粉塵が男の視界を塞ぐ。
男が覚えたのは驚愕のみで、敗者の苦さを味わうことはなかった。壁を使った三段跳びで宙を舞う身体が決めた回し蹴りは、男の側頭を捉えたのみではない。首の骨の砕ける鈍い音と感触が、足を伝わった。
地面に降り立つ無防備な瞬間を狙っていたのだろう。ハッとなって振り返れば、視線の先で、真上に昇った太陽を反射する銃口がきらりと輝いていた。潰された喉で木枯のような甲高い呼吸を放ち、男は引き金に指をかける。
刹那、鋭い風切音が響き渡り、ずんぐりした頭がちぎれ後方へ吹き飛ぶ。
「ちくしょう、くそったれ」
仰臥の姿勢から起き上がると、青年は先程の萎れ具合が嘘のように、口汚く悪態をついた。
「いやんなるな、今日は運がついてない」
そのまますたすたとピニロパの傍らを通り過ぎると、壁に縫い止められた男の首から、自らの射た矢を引き抜く。それからようやく向けられた顔に、興味は薄い。鼻をぴくりと蠢かすまでは。
「君って、Ωだね。凄く強いや」
もう一度くんくんと匂いを嗅いでから、彼は肩をそびやかした。
「腕っ節って意味でもね」
むっとなって黙り込んだ相手の表情に気付いたのだろう。慌てて媚びるような笑みが頬に張り付けられる。年はピニロパと同じか、少し若い位の17、8歳。笑うと無垢な口元の形が崩れて、ひどく卑しく見えた。が、それもこの端正な顔立ちで作られると、不思議と愛嬌に変わる。
「加勢ありがと。僕、ウリス。君は?」
「ピニロパ」
「助けてもらって何だけど、あまり近寄らない方がいいよ。君、良い匂いがする。うっかりすると、噛みつくかもしれない」
「αなのか?」
「一応ね」
ふっと振り仰がれた空はどこまでも青く、雲一つ窺えない。けれど青年の瞳は、瞬時に鷹の鋭さを帯びた。
手にしていた弓に矢がつがえられ、真上に放たれるまでの動きに淀みはない。狙いは殆ど付けられてないように思える。
ほんの豆粒程の大きさのものが貫かれたのは、ちょうど遅れて来た鳴き声が空から降り注ぎ、耳へ届いた時の事だった。落ちていく場所を眇めた目で確認してから、ウリスは会心の笑みを唇に浮かべた。
「取り敢えず、仕方ないな。お礼しなきゃね。ご馳走するよ、腹減ってるだろ?」
そのまま無造作に弓を投げ捨て、砂漠へと走り出すのを止める間も無かった。あっという間に小さくなる後ろ姿を見送り、ピニロパは弓を拾い上げた。グラスファイバー製のそれは古びているものの、彼のような物乞いじみた見かけの青年が持つには分不相応な代物だった。恐らくは盗品なのだろう。
だが最も特筆すべきなのは、張られた弦だった。指をかけて軽く引いてみるが、びくともしない。思い切り力を込めても軽く撓むだけ。αの恵まれた体軀が作る臂力があるとは言え、こんな強い弓を難なく扱えるなど尋常ではない。
優れたものは素直に賞賛するのがピニロパの美徳だった。褒め言葉に、狩ったハゲ鷲の肉を焚火で炙っていたウリスは目を見開き、手元を隠して微かに顔を背ける。出会ってから彼が見せた、数少ない年相応の表情だった。
「君、誰にでもそういう事言うの?」
そんな事はない、と言おうとして、こんなにも多くの言葉を他人と交わしたのは、久しくない事にピニロパは気がついた。
こまっしゃくれた態度が取り払われて現れる、若者らしいはにかみと黙りこくり。日に焼け浅黒い肌でもごまかせない程の赤面と相まって、とてつもない瑞々しさを覚える。袖のないシャツから覗く逞しい二の腕を精一杯縮めながら、ウリスはそわそわと毟った鳥の羽で小山を作ったり、薪をひっくり返したりと、何とも忙しない。
弟がいればこんな風なのだろうか。つまり、抱きしめてやったりとか、頬にキスしてやったりしたいと思うのは。
或いは、単に間近く迫ったヒート故の人恋しさなのか。
頭を振りながら腰を上げ、ピニロパは井戸へと足を向けた。新鮮な肉に、ウリスはリュックサックから取り出した胡椒を信じられないほどまぶして供したのだ。
「お前は、ここの闘技場に捕らえられていたのか?」
「違う違う。一週間くらい前にここが、何だっけ、Ωのレジスタンスに壊滅させられたって聞いてさ」
尖った骨で歯をせせりながら、ウリスは首を振った。
「ガスマスクとか薬とか、何か残ってないかなと思って見に来たんだけど、仲間がドジってここを根城にしてたあのアホ達に捕まっちゃって」
「一週間前?」
「うん、確かそうだったと思う」
どっと肩へ伸し掛かる失望に顔を曇らせるピニロパの様子など全くお構いなし。一度話し出したウリスは身振り手振り、止まっているか突っ走るか、加減というものを全く知りはしない。
「そのまま置いていこうかと思ったんだけど、あいつ、信じられない! 僕のリュックサックから針をパクってやがったんだ! 仕方ないから昨日の夜助けに行ったら、2人まとめて井戸に放り込まれて」
転がっていた桶を片手に、井戸の中を見下ろせば、ぷかぷかと浮いては沈む丸い頭。水の中では腐敗が早い。既に皮膚はぶよつき、下手に掴めばずるりと剥けてしまいそうだった。
「そいつが足場になって、何とか息が出来たけど、もう少しで力尽きる所だった。本当に助かったよ」
手桶を投げ捨て、ピニロパは足音も高く焚火へと引き返した。灼熱は一向に収まる事もなく、汗はとめどない。首を戒める革の首輪と、肌の間に指を突っ込み、擦れ赤らむ湿疹を乱暴に掻き毟ってしまう。
「何なんだよ、そんなに貴重な針って」
「チコンキさ」
ぱんぱんに膨らんだリュックサックの中を漁りウリスが取り出したのは、一抱え程ある箱と、一枚の黒い円盤だった。
「見た事ない? 結構貴重品なんだぜ、これと山羊一頭を交換しても良いって言われた事がある」
箱を開き、取り出したクランクを側面の穴に差し込んで回す。箱に据えられたビロード張りの皿の上へ円盤が乗せられたお次は、針の出番だ。ポケットから取り出した、金属製のものを一本、覗き込むピニロパへ見せつけるように掲げる。
「これがないと、音が鳴らないんだ。錆びてなきゃいいけど」
二本指でつままれたそれは、湾曲した支柱の先端に差し込まれた。ぱちんと指が支えを弾き外すと、皿が回り始める。支柱を倒すと、針はまるで吸い込まれるように円盤の上へ落ち込んだ。
かりかりと耳障りな響きが放たれていたのは僅かの間の事だ。やがて、音が鳴り始める。いや、それは旋律だった。遠い昔、聞いたことのあるような懐かしい調べ。心を弾ませ、生活の苦しさを束の間忘れさせてくれる。あの頃は、そんな時間が間違いなくあったのだ。
円盤を入れていた紙袋を一瞥し、ウリスは鼻を鳴らした。「マーヴィン・ゲイね。ならせいぜい陽気(gay)にならなきゃ」
しっとり濡れたようなメロディに、彼はうっとりと身を揺すっていた。やがて立ち上がり、ぼんやりと耳を傾けていたピニロパの手を取った。
「踊ろうよ。1人じゃ寂しい」
「踊ったことない」
「じゃあ教えたげる。僕の首に腕を回して」
そう言って腰をぐいと抱き寄せられ、頬に頬を押し当てられ。気付けば彼のペースに巻き込まれていた。
案の定、ダンスは散々だった。何度もお互いの足を踏み、肩は乱暴にぶつかり合う。それでもウリスは随分と楽しそうなのだ。小さく口ずさまれる歌は頬を滑り、耳へ到達する頃には甘く煮詰められている。ハニー、知ってるよ。君は僕を癒す為側にいてくれるって。君が与えてくれる愛で、僕は解き放たれるんだ。
とろとろとした愛の言葉を吹き込まれるにつれ、ピニロパは自分の身体から力みが抜けていくのを感じた。頭が霞み掛かったように蕩け始める。もはや彼の不完全な技では、フェロモンを抑える事は出来なかった。じわりと滲む汗と甘い香りを吸い込もうと、ウリスが自分のものよりほんの少し低い位置にある首筋へ顔を埋める。
「君は、どうしてこんなところに来たの」
普段なら決してしない打ち明け話を、ピニロパはいとも容易く口にしていた。平和な故郷で明け暮れた、Ωのみが身に付けられる呼吸法の修行。全ての技法を修める前に、師がΩ狩りに巻き込まれて命を落としたこと。彼の遺した言葉に従い、放浪のΩ拳闘団を追っているが、いつもあと一息のところで遭遇出来ないこと。
「Ω拳闘団って、君みたいに強くてデカい図体の奴らの事だろ……髪長なら知ってたかも」
「だれ?」
「前にここで働いていたΩ。時々残飯を分けてくれたよ。ここが潰された時に、死んじゃったとか、運命の番と再会して逃げたとか……まさかね」
彼が顔を顰めたのは、うっかりピニロパが足を踏みつけてしまったせいでは無いらしい。深々と息を吐きながら、ウリスは腰に回した腕へ力を込めた。まるで万力のような強さだが、密着する身体による安堵は痛みを簡単に凌駕する。
「僕は運命なんか信じない。そんなものがあるなら、お互い引き離されて、殴り合わされたり、フェロモンを出すだけの物みたいに扱われたり、ましてや人前で好きでもない相手と動物みたいに交尾させられたりなんか、絶対するもんか。手近でマシな相手がいたら、うなじを噛んでやってそれで終わり。自分の身を守りたいなら、贅沢言ってられない」
先の丸っこい指が、革で守られたうなじをそっと撫でる。彼の力なら、この首輪を引きちぎって力の抜けた体を押さえ込み、無理やり番ってしまう事も赤子の手を捻るかのように容易だろう。けれどウリスは、精一杯声に平静を装わせる。
「君、相手いないんだろ。僕の番になりなよ。君とずっと一緒にいて、守ってあげる。持ってるもの、何でも分けてあげる。ね、一体何が欲しい?」
厄介な本能に支配されーーそう、これはあくまで本能なのだと、ピニロパは己に釈明したーーメランコリックに愛を訴える歌手の声に促されるまま、お互いの腰を押し付け合う。芯を通した膨らみが、自らのものを押し返すのに陶然としながら、ピニロパは「糸」と呟いた。
「スカーフがほつれて……繕わなきゃ。そしたら、かんがえてもいい」
「糸ならいっぱいある」
明日には散る花のように笑いながら、ウリスはピニロパの瞳をじっと覗き込んだ。
「初めて君の目を見た時、思ったんだ。この星みたいに茶色いって」
「この星にはもう、なにもない」
「そうかな」
火照った肌を舐めるウリスの言葉は、まるで炎のように熱く、身を焦がした。
「僕はこの土地を冒険して、君を見つけた」
お前、何か勘違いしてないか。俺は番になるのを承諾したわけじゃない、あくまで考えるだけだ。
断りは吐息にすら出来ず、結局ピニロパは、唇を薄く開いた。
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