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33.後日
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「おはよう」
翌朝、目覚めると僕は何故か透さんの部屋のベッドにいた。
(あれ、僕何でここに…。昨夜は確か自分の部屋にいたはずだけど…)
目を擦りながらふと、僕は隣で平然と体を起こして座りこちらを見下ろす透さんの眩しい裸の胸板に視線がいき、ビクッと体をビクつかせる。…まって、何でこの人裸…!?
「…お、おはっよう、ございます、…あの、…と、透さん、な、なな何で裸なんですか…?」
恐る恐る尋ねれば、透さんは持っていたマグカップをそばにあるテーブルの上に置いた。
「え?別に何でも」
「…はっ?」
「だってお前も裸だし、何となく俺も裸になった方がいいかと思って。下は履いてるけど」
…!?何なんだよその意味のわかんない理由…!
でも、自分の体が今真っ裸なのは見なくても分かってる。寝起きだけど流石に昨日あったことは全て覚えてるし、布団の感触で今自分が裸かどうかなんてすぐ分かる。
…そうだよ僕、昨夜この人に抱かれて……
『あっ、や、やめて、そ、んな激しく突かな……っあっぅ』
あーっ!ほんとに何やってるんだよもうっっ…僕のバカっっ…!!てゆうか恥ずかしい…ッ
とにかく起きるんだ、この人のそばから早く離れ……
って、い、いた…っ!!腰が…っ?!なんか痛くて起き上がれないんですけどっっ!
「どうした?」
「〜…っっ、こ、腰が痛くて…」
すると、ベッドの上にバタッと倒れる僕を見て透さんがああ、と言い再びコーヒーだろうものを口にする。
「昨日激しくし過ぎたか」
……!!?
てっ、な、何なんだよその発言は…っ…!?
「顔真っ赤だぞお前。どうした」
「〜〜さ、触らないで下さい気安くっっ!」
熱の上昇する僕の顔に手で触れてこようとする透さんの手を、僕は喚きながらはじく。畜生っ、こんなことで顔が赤くなってしまう自分が憎い…ッッ!
「腰平気か?」
「…、い、いいです!あなたに心配してもらわなくてもっ」
そう言いながらふい、と透さんに背を向けて横になる僕。どうしよう、まじで起き上がれないっ。おしりもなんだかズキズキ痛いし…くそう…どうしよう。早くこの人の傍から離れたいのに…。
すると、
「悪かった」
後ろから透さんのそんな声が聞こえてきた。透さんが謝った、…ビックリするほど素直に。直球に。うそ、信じられない。
「昨夜は色々悪かったと思ってる。ごめん」
「……」
透さん、…どうしちゃったんだ。確かに昨日透さんはいつもの如く理不尽に僕を怒って、それはもう怖くて、僕に変なことばっかりしてきて。だけどそんなこと、今に始まったことじゃないのに。
「…自分の欲を抑えきれなかった」
「……え」
欲……?
そっと振り向くと、透さんはバツの悪そうな顔をしてはあ、と息をつきながら片手で顔を半分抑えていた。
「お前のことをあんなふうに抱く気はなかったんだ。ちょっとだけ懲らしめたら終わりにしようと思ってて」
ちょっとだけ懲らしめたら…?どこがちょっとだけだったんだ、あれの…。
「でもお前見てたら抑えきれなくなった、許して欲しい」
「……!」
……変だ、透さん。そんなこと言うなんて、ほんとどうしちゃったの。ここまで申し訳なさそうな姿した透さん、初めて見た、僕。いつもいつも自分の思うままやりたいことやってるだけの人だと思ってたけど…。今回のことは、ほんとに反省してるんだ……透さん。
「………とおるさ」
「でも、お前も結構感じてなかったか?」
ビクッ
「…え」
「かなりイッてたし、気持ちよさそうだったし、お前もほんとは俺に抱かれたかった、とかなのか?なら、俺お前に謝る必要ねえけど」
「…」
……この人を許そうとした僕が馬鹿だったっっ。
何なんだその涼しげにすました顔ッ!さっきまでの申し訳なさそうな雰囲気したあんたは何だったのさっっ!
「そっそんなわけないでしょ…っっ!てゆうかっ!今もおしり痛いしっあんたのせいで…!」
「そうなのか?」
「当たり前だ…!」
すると、突然透さんにガッと足を捕まれ広げられる僕。な……
「…なななな何をしようとしてるんですかっ言ってる間際からっっ」
すると、隣にいた透さんは僕の足の間に体を滑り込ませて僕のお尻を持ち上げ顔をそこに近づけようとした。
「まっっ…!まって…っ何!?」
「痛いなら舐めてやろうと思って」
「…!?」
えっなんでそうなるんだよ…!
「…あ!!や、やだってばっっ舐めないでってば…っ」
「いいからじっとしてろって」
〜全然反省してないじゃんかこの人…っ!
「はぁ、…はぁ」
「何軽く舐められたくらいで朝からエロい顔してんだよ。またヤりたくなるだろうが」
「…!こっこれはあなたが勝手にしたことで…っ!」
すると、ふと見た透さんのスっとした鋭い目に僕は心臓をどきりとさせる。
「だけど凛人、俺、まだその男のことについては怒ってるからな。忘れるなよ」
「え…?」
「そいつを呼べ。話がある」
そう言って、スっとベッドから離れていく透さんの後ろ姿を見ながら僕は鼓動が早まるのを感じた。そういえば昨夜透さんが荒れ狂ったそもそもの原因の発端はそれだった…。呼んで、一体何をする気なんだ、透さん…。僕は胸の上で手を強く握った。
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