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77.尋問2
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「…………か………かる、く…指で撫でられ、た」
「……」
「あっで、でもっっ、直にじゃないっっ…!指、入れられたわけでもないしっ、ただ表面を軽く触られただけでっっ」
びくびくと恐怖しながら言うと、透さんは僕を見て、ふーん…と言った。
「へえ、それで?他には何されたわけ?」
「…えっ」
「他にも何かされただろ。言え」
僕は透さんに見つめられ、ぶるぶると体を震わせながら口を開く。
「お…お腹の辺り少しだけ舐められ、た」
「…それで?」
「え…」
「他に何されたんだって言ってんだよ」
「も、もうないよっ!ほんとに…。僕の記憶がある内にやられたことは、他には何も…」
はっ…
僕は発した自分の口を塞ぐ。…記憶があるうちに、なんてわざわざ言うべきではなかっただろうか。
「…どうゆうことだ?」
ビク
透さんが顔を近づけ、僕は後ろに体を後ずさりする。
「凛人、まさかお前の意識のない時に他所の男に何かされたってことか?!」
透さんの怖い形相と大きな声に僕はぶるぶると体を震わせ顔を青ざめさせる。
「…どうしてそうもお前は隙だらけなんだっ!凛人!!」
「わ、分からないよっっ!め、目覚めた時に体に変な感じはなかったしっ、多分寝てる時には何もされてないっっ!」
「な…寝てただと!?一体どこで寝てたんだこの能天気馬鹿めが!!」
「…知らないよ!!いつの間にか眠っちゃってたんだっ!飲み物の中に薬盛られててそのことに気づかなくって…っそれで」
僕は目の前の透さんに恐怖で感情を高ぶらせて話しながらふと言葉を止めた。あ……しまった。
「……何だって、…薬?」
ビクッ
透さんがキッと怖い目つきを僕に向けてき、僕はそれにぶるりと恐怖する。
「…なるほど、つまりお前はあの胡散臭そうな花屋の男にあの日良いように言いくるめられて車に乗せられ薬を盛られて、あの男の家かどこかに拉致られてたわけだ。だから靴を履いてなかったんだな。意識のない時に靴を脱がされてたんだ。慌ててあの男の元から逃げたお前は靴を履く余裕すらなかった」
「…!」
「どうだ、違うか?」
僕は透さんから瞳を泳がしながら目を逸らす。
「たくお前は、油断も隙もねー奴だな。ほれみたことか、お前を外に出した途端これだ。お前に魅了されたバカな男共がお前をモノにしようとわんさか集ってくる」
「そ、…そんな」
「いい加減自覚しろ…!凛人!お前は男共の性の対象なんだ、お前はそういう運命なんだよ」
…!
そ、そんな……。
肩をがくりと落とし、頭を下に伏せる僕。性の対象、だなんて…そんな言い方…。体を震わせる僕を見て、透さんが僕の頭にキスをしてくる。
「!な、何を…」
「安心しろ、お前のことは俺が守ってやる。」
ドキ
「は、はあ…っ!?」
…何言ってるんだ、…この人。
「だからずっと俺の傍にいろよ。俺の傍にいれば1番安全だぜ。」
いいやあなたの傍が1番危険だと思うが…。
「それに俺は、下心だけでお前のことを見てる軽い連中とは違う」
「え?」
「分かってるだろ。俺はお前のことを、愛してるんだからな」
ードキン
なに…それ…。愛してる?あなたが僕を?
「ひゃっ」
僕の後頭部に手を回し耳にキスをしてくる透さん。
「お前の体中にセックス中に印を付けておいた。お前は俺のものだ、凛人」
かぷり、と透さんに首筋に噛み付かれた。
僕はそれにひ…っと僅かに声を出しながら顔を赤く染め目を瞑る。
〝お前のことを、愛してるんだからな〟
僕はまた、この人のこんな言葉に騙されようとしている…。…でも、信じたい。愛しているというあなたの言葉を。信じたいんだ…僕…。
これってやっぱり…洗脳なのかな…?
僕は透さんの背中に涙を流しながら、ぎゅっと手をまわした。
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