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124.1泊旅行⑴
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それから無事、目的地の温泉旅館へと辿り着いた。
「うわあ、なんか高級そう」
辺りが天候が曇りのせいで暗かったせいもあった為か、旅館の回りにいくつもある灯りがオレンジ色に灯されていてとても幻想的であった。
「想像より良さげだ。品がある」
「あはは、そうだね。あっ、あそこのあれ温泉かな」
そのまますぐ旅館に入ろうとする透さんの腕を引き止めてそう話せば、軽く息をつく透さん。
「あれは違う。普通に考えて分かるだろ、あんな公道に晒された場所」
「あ、それもそっか」
だって、こんなところに来るのなんて初めてに等しいんだもん。過去両親がいた頃にだって、旅行なんて滅多に行かなかったから。
「ほら行くぞ」
「ぅわっ」
首根っこをひっ掴むな……っ!
「大人しくしろよ。」
「…は」
「ここの旅館は広いんだから、1人で何処かに行って迷子にならないようにするんだぞ。いいな」
……だ…から……、
〜〜僕は子どもかって……っっっ!!!!!
……あ〜ほんとにっどうして透さんって僕のことあんなふうに子ども扱いばっかするんだろう?!
そんなに歳離れてるわけじゃないよね!
まったく…。
部屋に入ると用意されていた甘い和菓子を座ってもぐもぐと食べていたら、カラリと窓を開ける透さんの姿に気づき視線を向ける。…悔しいけどやっぱり足が長い。それに、透さんの見た目はこの品のある館にとても合っている。中身がもっと落ち着いてさえいれば、透さんって実は、完璧なのでは…。
「なんだ」
…はっ
僕としたことがまさか透さんに見惚れるなんて…!
「べべべ別にっっ」
しっかりしろ自分、たしかに最近は大人しくなった透さんだけど、またいつ少し前の悪魔のような透さんに戻るか分からないんだ。気を引き締めよう。そうだ…お茶を飲んで落ち着くんだ。顔の良さに騙されるな、自分。
「凛人」
ごくりと茶菓子を食べきったところで、傍にやってくる透さんに気づく僕。
「?なに?」
「付いてるぞ」
は?
目を瞬かせていたら、突然口元を透さんの口に覆われた。
「っんんん?!」
なんなんだ急にっっ…!?
「と、とおるさんちょっと…まってっっ」
僕の制止をアッサリ無視して透さんの手が僕の下半身へと伸びてくる。
「っあ!」
透さんに体を抱きしめられながらアソコを手で触られる感覚に気づき目を大きくさせる。
「や、ヤダ…とおるさんっ」
僕はそれに赤面して泣きながら抗議するが、既に軽く勃起してしまっていた自分のそれと力の入らない最早透さんの体に縋るような両手には、恐らくなんの説得力もないだろう。
「元気だなお前は」
「っっ!」
近距離に見えた透さんの顔がそう言ってふ、と笑ったのを見て僕はますます顔を赤くさせ、眉をつり上げる。…ば、バカにしてるのかっ?!
「は、はなせっっ!」
何でもかんでも思いどおりになると思うなっ!くそう…!
「ああ、そういえば温泉となると…お前の体を他所の男にじろじろ見られるのは癪だな」
「え?」
すると、首筋をカプリと透さんに噛まれた。
「いたっ…」
それから、体のあちこちにいくらか同じようなことをされたが、透さんの手にアソコを常に刺激するように触られていた僕の思考はほぼ快楽に飲みこまれていた。
「あ…ぅ…はぁっ」
いつの間にかはだけさせられた服から露わになる素肌に、透さんの唇が縦横無尽に這う。
「ひぃっ…う」
乳首を軽く歯で噛まれ引っ張られて、あまり大きな声が出ないように僕は唇を噛んで耐える。
ていうか、旅館に来て早々やることがこれかよ…。
「凛人」
「…!」
気づいたら、当たり前のように下着ごと下ろされた両足を広げさせられ、足の間に顔を埋める透さんの姿があった。
「あっ透さん!ま…っ」
待って、そう言おうとする前に透さんに立っていたモノを銜えられた。
「ひぁぁっっ」
その後のことは言うまでもない。
ピクピクと体を痙攣させる僕のことを見下ろす男の姿がぼやけた視界に映った。
…ああ、簡単に反応して呆気なく果ててしまう自分が憎い……。
「落ち着いたか?」
理性を取り戻した頃には、透さんは涼しい顔をして窓際の椅子に座り煙草を吸っていた。
なにが…っっ落ち着いたか?、だ……っっ!この変態エロ男…っ!!!
「す、すぐに盛ってくるな…っっ!」
「はあ?」
透さんは白けた目でこちらを見ている。
「仕方ないだろ。お前が常に誘うようなフェロモンを漂わせてるもんだから。ついな」
「…、はぁ…っ?!」
意味わかんないことを言うなっ!そんなもの漂わせてるつもりない!
「それより、まだ夜まで時間がある。温泉に行ったあとにでも外を少し歩かないか」
「え?」
僕は窓から見える曇り空をした外の景色と、その手前にいる無愛想な顔をした透さんを見た。
…まあ、それくらいなら、付き合ってあげてもいいかな。
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