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2-② 約束守ったご褒美
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「着いたな。じゃ、ご褒美やるよ。」
「は?」
このまま振り払って逃げられても困るからな。
先手を打つ。
右手は繋いだまま階段に腰掛けて、手をぐいっと強めに引っ張る。
案の定バランスを崩した勇輝くんはそのまま俺の上に跨りそうになる。
反射的に手を着いてしまいそうなところで、左肩を掴み動きを止める。
「な、!」
ここまで計算通り。
肩を掴んでいた左手を下へと滑らせ、彼の腰を引く。
更にバランスを崩した身体は呆気なくも俺に身を任せるしか選択肢がなくなった。
太腿に軽い圧がかかる。
「はは、捕まっちゃったね。」
「何すんだよ!離れろっ。」
「まぁまぁ落ち着けよ。ほら、約束守って偉かったな?よしよし。」
がっつり腰を掴まれて身動きが取れないせいか、ようやく抵抗する力が抜けた。
……勝った。
「こんなの、ご褒美じゃねぇよ。」
「素直じゃないなぁ。」
「…人をバカにするのも大概にしろよ。」
強引さに反し、優しくゆっくりと頭を撫でる。
見かけによらずふわふわな髪は俺の動くままに形を変える。
明るめの金髪だから何回もブリーチ繰り返してんだろうけど、思ったより触り心地は悪くない。
「バカにした覚えはないなぁ。」
「アンタが来いって脅したんだろ。」
「脅したつもりもない。てかお前じゃなくて、蓮夜な。ご主人様って呼んでくれてもいいんだけど。」
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