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親として 2
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'見返させてやろうと思ったんだ。'
'誰を?'
'親父や組員だ。皆んな俺を馬鹿にする。丁度親父達が橘会を潰すチャンスを狙っていたから。若頭はガードが固くて狙えない。だから若頭のイロを誘拐して餌にすれば潰せる、見直して貰える。それで、、、'
'警護が薄い奏様を拐ったと。しかし、せっかくの人質である奏様が何故あの様に?あれも貴方の指示だと。'
'Ωだからだ!Ωに似合う役割を与えたまでだ。俺はΩなんて視界にも入れたくないから地下には行ってない。組員の性欲処理に使えとは言ったが、殺すなと言っておいた筈だ。'
'で。結果どうなりました?うちの若は大事な方があの様な姿になって憤っていますよ?貴方、まだ事の重大性がお分かりで無いようで、、、'
息子の尋問の音声を聞かされ驚愕する。
完全なるスタンドプレーだ。しかし、そこまで追い込まれていたとは。だれも側付きは止めなかったのか?何故煽るような真似をした?
確かに、息子は組員から邪険にされていた節がある。遅くに出来た一人息子だからと甘やかしたのかもしれない。親の七光り、駄目二世と揶揄する組員を放置した責任はある。
だがここまでとは、、遅かれ早かれ蒼伊組は解散していただろうな。此処らが潮時か。
出産で亡くなった妻に代わり必死に組のやり繰りと子育てをして、去年ようやっと息子に若頭を就任させて楽になるかと思ったが、、、
全てが悪い方へと向かっていた。せめて自分ができる事は組を畳み、自分と息子以外の組員達の振り分けをする事だ。いろんな意味で疲れた。 橘会の会長は受け入れてくれるか??
'会長、蒼伊組の組長から会談の申し出がありましたが如何しましょうか?'
'その後新しく吐いた者はいないか?'
'はい。若頭の独断専行とみてほぼ間違い無いかと'
'そうか。では、蒼伊組長に会って話を聞くか。いい加減でこの件も片を付けないとな'
'はい。では、1時間後にこちらにお連れして宜しいですか?'
'そうだな、あと、蓮斗を呼んで来れ。'
'わかりました。'
さぁ、どんな処分が適切だろうか。
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