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不安2
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まだ冬の海は冷たい。
「礼人!見てみろよ!」
俺は靴を脱いで足首まで海に入り、いつも家でだすより大きい声で礼人をよぶ。
「なんだよなんだよ、」
そんな俺を礼人は呆れながらも心なしか嬉しそうにして見ている。
「ほら、この貝殻綺麗なのっ」
近づいてきた礼人に薄ピンク色の貝殻を渡す。礼人はそれを、ふーんとでも言うように指で摘まんで見ている。
俺がずっとどこにも行けなかったのと同じで、礼人も休みなんて全然ない生活をしてたのだ。
2人の中で穏やかな時間が流れる。
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