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「コ、コ、こ、こか、コクハク、」
「ふはっ、ニワトリみたいだぞ」
僕が言葉に詰まっているというのに告白された当の本人は何だか余裕そうだ。
「告白ってあの?恋人になってくださいって言われたの?」
「そう。運命の人だって言われた」
(運命の人だって!?)
「あの腹黒イケメンは変態イケメンだったの!?」
「変態イケメンってなに!灯は面白いねえ」
さっきまで機嫌悪かったのに今はずっと笑っている。
こんなにツボ浅かったかな?と思いながら楽しそうな奈茅を見たら安心した。
「それでどうしたの?断ったの?」
「当たり前じゃん。知らない人だよ?しかも運命の人とか言われてすごい怖かった」
だから癒して、と僕に抱きつく奈茅は本当に怖がっているようだった。
置いていった申し訳なさで奈茅を優しく包み込む
(余裕そうに見せてたけど本当はこんなに…)
「ごめんね。怖い思いさせちゃって…もう絶対あんな事しないから!」
「いいよ。こうやって灯が癒してくれたからもう大丈夫」
灯は暖かいね、とさらに抱きついてきたから僕もそれにこたえる。
普通の友達関係だったら過激なスキンシップになるのだろう。
でも僕たちはそんなぬるい関係じゃない。お互い強い気持ちで繋がってるんだ。僕の大切な人。
(守っていかなくちゃ……)
奈茅の明るい髪を撫でながら僕は思う
いつも守ってもらうばかりじゃだめなんだ。
「灯はそのままでいいんだよ?そんなに落ち込まないで」
僕の気持ちを察してくれたのか、また優しい言葉をかけてくれる…。
「僕が守るから。前みたいに、なんでも僕を頼っていいんだよ」
「ありがとう。頼もしいね。じゃあ灯は俺が守るからな」
見つめあって微笑む。ホワホワと暖かい気持ちが広がる。
僕のことをこれ以上に思ってくれる人はこの先現れるのだろうか。
もし居ても奈茅が大切な人なのは変わらない。
「でもやっぱりあの変態イケメンは許せない!!」
「はいはい、ほんとに面白いね」
奈茅の眩しいキラキラな笑顔を守っていきたい
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