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:お友達から
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会話が成り立たないこの空間をどうすればいいか黙っていると馬鹿な変態イケメンが更に距離を詰めてきた。まさに目の前、というような距離
(この人はパーソナルスペースというものを知らないのか…?)
「近くないですか?」
「こんなに近くで見ても綺麗なんですね…好きです。」
どうやら会話のキャッチボールということも知らないらしい。
「そんなに言ってますけど俺が男ということは忘れてないですか?」
この見た目だから女性と間違われたのかもしれない。男子校だけどこの人は馬鹿だから有り得る。
半ば睨みつけるように見ると何故か顔を赤くされて、抱きしめられた。
(はっ……?)
「そんなに可愛い顔でみつめられたら抱きしめたくなりますよ!!」
もう抱きしめてますけど…。
でもなんだか、嫌な感じはしなかった。
そんな自分にびっくりしつつ、葉一から離れる。
「すみません。本当に無理なんです、ごめんなさい」
今度は丁寧に断る。これで諦めてくれるだろう
「俺、本当に菜 奈茅さんのこと好きなんです。運命の人だとも信じています。」
運命の人ってなんだよ。頭お花畑か。
「俺、恋愛対象女性なんですよね。だから男性のあなたのことはそんなふうに見えません。」
これで限界かな。さっきから垂れ下がってる尻尾と耳が見えるけど気の所為だ。
「そうですよね、奈茅さんがそこまでいうなら……俺…」
(うんうん、さっさと諦めさせて終わりたい。)
「俺、絶対惚れさせますから!なので、お友達からで!」
何故かさっきより目をキラキラさせてくる馬鹿な変態イケメン
「はぁぁ!?…あんた、こんなに拒否してんの気づかないのか!?なんなの?馬鹿なの?」
思わず本性を出してしまったけど仕方ない。こんなにしつこい人だと思わなかった。
なんなら本性のほうを見たら諦めてくれるのか?お願いだからそうであってくれ…!!
(ああ…癒しが欲しい。教室に戻って灯から貰おう。)
さっきからしていた頭痛がズキズキと酷くなっていくように感じた
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