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童貞卒業-3
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「今日は逆上せられちゃ困るから、シャワーは別々ね?」
桃司が鼻先に触れるだけのキスをしながら囁く。
「見えるから寂しくないでしょ?」
その一言に、かあっと顔に熱が集まったのを感じた。
そうやって楽しむためのシースルーなのか、とやっと理解する。
「いい子で待っててね?」
もう一度目元にキスして、桃司は脱衣場向かった。その背中を見ることはできなくて、ただ背筋をピンとのばして俯く。
暫くしてシャワールームのドアを開ける音や床を叩く水音が聞こえてきても、顔は上げられない。
だって絶対に見える。裸のモモくんが。
そんなの…、そんなの…!
絶対にエロい!!!
見たい気持ちと、見てはいけないという気持ちが景親の中で激しくぶつかり合う。
いくら恋人といえ、裸でシャワー浴びてるところを盗み見るなんて…。いやいや、そもそもここはそういうことをするための施設で、そういうことをするための作りで…。
見たい、とダメだ、を脳内で何度か繰り返して、膝の上の拳をぎゅっと握りしめた。
宮間景親28歳童貞。ここで逃げては男が廃る。俺は男になるんだ!
そんな大義名分と言う名の言い訳を心の中で高らかと宣言して、ゆっくりと視線を上げた。
派手なシーツのベッドの奥に見える、少し曇ったガラスの壁。シャワーの熱気と跳ね返る水ではっきりとは見えないが、しなやかな裸体が確かにそこにあった。頭から被ったお湯が綺麗な白肌を滑り落ちて、床へと流れる。自分と同じ男だとは思えないほどに華奢な体に、景親の視線は釘付けになった。桃司は丁度体を洗い終えたところのようで、体に残った泡を洗い流していく。小さな手が腕やお腹、腰、太もも、いろんな所を撫でているのを、ただ惚けて見ていた。
無意識のうちに下半身が反応してしまう。
やばい…!どうしよう…っ
その時不意に桃司が視線を上げてこちらを見た。
桃司は不自然に前屈みになって座っている景親を見て口角を上げる。それから人差し指を唇に当ててパクパクと口を動かした。
『ちーちゃんの、えっち。』
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