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似てるよね
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「花宮! 見て見て! 写真撮っちゃった!」
「は?」
「黒子くんと写真撮っちゃった♪」
「は!?」
「ほーれ! 見ろよ!」
渡された写真には、こいつらに囲まれた、目元に包帯を巻くテツヤの姿。
弱々しく笑うその姿は、痛々しく見えてしまう。
テツヤ……。
「なぁ」
「ん?」
「おまえ、なんで行ってやらねぇんだ? 弟んとこ」
「そうだよ! なんで行かねぇの?」
「行けねぇよ」
「なんで」
「…………………………………………喧嘩、してっから」
『…………………………………………』
ポカーンとしている瀬戸たち。
沈黙に耐えきれず、睨む。
「なんだよ」
「ぷっ、あ、あはははははははははははははははははははは!!!!!」
突然笑いだす原。
他の奴もそれぞれ笑ってる。
いつもは無表情に近い顔の古橋も死んだ目なのに笑うのを堪えるためにどこか生き生きしていた。
「だからなんだよ!」
「おまえ、弟のことになると弱いよな」
「ってか初めて花宮を可愛いとか思った……。やばい辛い。くっあはははははははははははははははははははは!!!!!」
「笑うなぁァァ!」
「似てるよね。そういうところは黒子くんと」
「確かに!」
笑いが止まらない体育館は、今日が初めてかもしれない。
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