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決意
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自分の部屋のベッドに座り、思い出していた。
テッちゃんの話しを。
場所を近くの公園に移して、話しを聞いた。
中学で起こった出来事。
両眼がなくなった理由。
足が折られた理由。
裏切り者と呼ばれ始めた理由。
全部聞いた。
テッちゃんの気持ちも全部。
全部、聞いた。
白川って奴はもちろん許せねぇ。
けど、そいつにあっさり騙されて、その上いじめたキセキも、許せなかった。
テッちゃんはキセキを責めたりしなかった。
白川って奴のことでさえ、庇おうとする。
どうして、こんないい奴がいじめられてんの?
どうして、あんな悪い奴がのうのうと生きてるの?
わかんねぇよ。
テッちゃんはキセキを――真ちゃんを怨まないで欲しいと言った。
白川って奴を怨まないで欲しいと言った。
その場では頷いたさ。
けどね、そんなの無理だよ。
俺はテッちゃんみたいにいい奴って訳じゃないだぜ?
大事な幼馴染みをこんなんにされて、黙ってられる訳ないないじゃんか。
俺はケータイを取り出すと、電話をかけた。
プルルルル
プルルルル
プルルルル
『なんだ?』
「あ、マコ兄? あのさ、ちょっといいかな。話したいことがあんだけどさ」
電話の相手に、俺は決意を言う。
それに、幼馴染みの兄であり、同じく幼馴染みである、花宮真はにやりと笑ったことだろう。
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