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どっちが
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久々に黄瀬から電話があった。
かと思えば、あいつは酷い怪我をして入院していやがった。
黄瀬の先輩とかもだ。
なにがあったのかと聞けば、これは天罰なんスよ、青峰っちなんて返してくる。
意味がわからなかった。
緑間も怪我をしていたし、本当になにが起きているのか、わからない。
すると、ふたりは言うのだ。
黒子は、黒子っちは、悪くなかったのだと。
なにを言っているのか、わからなかった。
テツが悪くない?
あいつは自分で言ったんだぞ。
自分がやったんだって。
裏切り者だって。
なのに、なにを今更。
脅されたのか?
まさか、その怪我もテツがやったのか?
そんなことを言うと、ふたりは全力で否定した。
あいつは悪くない。
むしろ、心配してくれた。
あいつをあんな風にしたのに。
いじめたのに、心配してくれたのだと。
信じられなかった。
裏切り者のくせにと。
でも、思い出した。
俺たちが大好きだったテツは、そういう奴だった。
俺たちが信じていたテツは、そういう優しい奴だった。
――――どっちが、本当なんだ?
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