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たとえ僕が ‐白川side‐ 2
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次の日から、そいつを嵌め始めた。
その有村とかいうのは、特に部活には入っていない。
委員会でも係でも特に目立つようなことはない。
だが、やるときはやる奴で、それなりに女子にもモテる。
男子も仲がいい奴が多いみたいだ。
そしてそいつの家庭はどうやら崩壊しているらしい。
父親が浮気した上に、その浮気相手と駆け落ちしたようだ。
母親はそのことでノイローゼと鬱を患い、それでも息子のためにと無茶をして体を壊して入院中。
つまり、貧乏人だ。
なら、いい方法がある。
教室移動のとき、おバカにも教室にカバンをおいていった無用心さんのお財布を盗み出すと、有村のカバンに入れた。
これで、泥棒扱いしてくれるかなぁ……。
たぶん、無理かな。
案の定、財布がないとカバンを漁っていた生徒の元に財布を有村は届けてた。
「これ、落ちてたぞ。ったく、無用心だな」
「うおぉ、マジか!? サンキュー有村!」
「一応、盗まれてないか金額確認しろよ?」
「わかってるって!」
いまはこんなもんさ。
でも、こつこつやってけばあいつはいずれいじめられるんだ。
思わず笑みが溢れる。
さて、次はどうしよう。
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