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高校生雅視点 傷痕
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目を開けると、そこには優がいた。
優は心配そうにこちらを覗き込み、
「大丈夫?先生は軽い脳震盪と貧血だろうって言ってたけど。」
優が言うには、俺が倒れたあとすぐに体育教師が俺の様態を見て、特に深刻な問題はないようだったから、
優が保健室まで運んでくれたのだという。
「ああ、大丈夫だよ。少し頭と、腰が痛いけど。」
そう言い、起き上がりながら、倒れたときぶつけたであろう腰をさすろうとする。
そこで俺は、深刻なことに気づいた。
ジャージが、、、ない。
当然、腕が露出しているということになる。
とすると、、優に、見られた、、、?
咄嗟に膝まで下がっていた掛布団で腕を隠した。
優はきっとこの傷を、消えない痣を、縫い目を見たんだろう。
どう思ったんだろうか。
気持ち悪いと思っただろうか、こんな面倒な奴とはもう友人でありたくないとさえ思ったかも知れない。
俺はやっとできたこの友人を、失うんだろうか。
呼吸ができない。体が震える。
泣きそうだ。
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