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高校生雅視点 煙草
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目が覚める。時刻は午前4時半。
いつも魘されて長く寝られず、早くに目が覚める。
窓を開け、ベランダに出て煙草に火をつけた。
中学生の頃に煙草を吸い始めてからずっと、
朝目が覚めたとき、特に魘された日は、
こうしてベランダで煙草を吸うのが習慣になっていた。
日に1、2本しか吸わないので、学校で吸わないと
禁断症状が出る、なんてことはないが、やはり3、4年
続けた習慣は、そう簡単にはなくならない。
酒は、中学時代、一番精神状態が良くなかったときに試しはしたものの、俺はあまり酒には強く無かったらしく、
その時以来飲んでいなかった。
ふと手を眺める。手には螺旋状に縫い目が並んでいる。
そういえば優は、これについて何とも思わなかったんだろうか。
タバコを押し付けられた火傷や、
背中にあるあざや傷の事は言われたが、手首の切り傷や、こういった縫い目には特に触れられなかった。
勿論目にはしている筈だから、
配慮して敢えて言わないでいてくれたのかもしれない。
そうだ。今思い出したが優、
昨日はうちに泊まってたんじゃ━━━━
ガチャッ。
「あ~雅君が悪い事してるうー!」
間が悪く入ってきた優が、
悪戯っぽい笑みを浮かべて言い放った。
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