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中学生優視点 反抗
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きっと、世間一般で見れば、恵まれた環境だった。
高学歴の親、裕福な家庭、都心の大きな家。
でも、ずっと狭くて冷たい水槽の中にいるようだった。
虐待を受けたわけでも、健康に問題があるわけでもない。
幼少期から様々な稽古事を習わされ、
大切に育てられてきた。
でも、両親が見ているのは、
いつだって数字や結果、額に入った賞状だった。
いい高校、大学に行って、いい企業に就職するのだと、
それができて当たり前で、それこそが幸福なのだと
教わった。
将来は美容師になりたいと言ったら、酷く失望され、
母には泣かれた。
彼らは、はじめから俺の事が見えていなかった。
見ようとしなかった。
ゆるせなかった。
悲しかった、辛かった。
視界に無理にでも映ってやろうと思った。
上の下くらいの服装髪型自由の都立高校に入学して、
無断で髪を紫に染めた。
、、、彼らは俺と言葉をかわすことを辞めた。
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