アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
高校生優視点 介抱3
-
軽く前髪を退かして雅の顔色を確認すると、さっきよりもかなりマシになっていて安心する。
いつもは前髪が長いので、こうまじまじ顔を見るのは初めてかもしれない。
こうしてみるとやはり非常に綺麗で、幼さのない完成された顔をしているな、と思う。
同級生にはない浮世離れした雰囲気もきっと雅が育ってきた背景と、こういった外見から来るのだろう。
最近は笑ってもくれるようになったけど、出会ってしばらくは感情が消えたようだった。
、、、いや、きっと感情が無いのではなく、表に出さないようにしていたのだ。
踏み込まれないように、弱さを見せないように。
雅をそんな振る舞いをするようにした過去を考え、憤りを感じる。
これから少しずつ、楽しいところに連れて行って、沢山話して、楽しい時間を過ごさせてやりたいなと思う。
そうして思案していると、雅が身じろいで、目を開く。
こちらを見、数回瞬きをして、不思議そうな顔をしているので、声をかける。
「大丈夫?先生は軽い脳震盪と貧血だろうって言ってたけど。」
とりあえず、雅が倒れたあとの次第を説明する。
すると雅は、
「ああ、大丈夫だよ。少し頭と、腰が痛いけど。」
そう言い、起き上がりながら、倒れたときぶつけた腰をさすろうとする。
すると突然、何かに気づいたように膝まで下がっていた掛布団で腕を隠した。
顔が青褪めていく。
、、、失念していた。
手当をしたあと、ジャージを着せ直しておくべきだった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
41 / 48