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高校生優視点 彼の傷痕
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一旦、傷の事には触れないように、声を掛ける。
「ジャージ脱がせちゃった。ごめんね。倒れたときに強めに腰とか背中とか打ってたからさ。」
すると雅は言う。
「謝らなくていいよ。傷、気持ち悪いだろ。」
泣きそうに、震えた声で。
君は悪くないのに。
安心してほしくて、口を開く。
「別に気持ち悪くないよ。なんとなく気づいてたしね。」
「は?」
雅が大きな目を見開き、驚く。
気づかれていないと、思っていたのだろうか。
この際、言ってしまうことにする。
「だって、雅のその後ろ髪、傷隠すために伸ばしてるんだろうけど、たまに首筋に傷あるの見えたからね。火傷っぽかったし、丸いから、多分煙草でしょ?」
「ああ、でも多分俺しか気づいてないから安心してね。」
雅が呆然として言った。
「そうか、、」
俯いたままでいるので、思い切って聞いた。
「ねえ、雅。その傷さ、何があったのか聞いてもいい?」
雅はこちらを見て、、か細い声で言う。
「絶対に引かないって約束してくれるなら。」
「引かないよ。こんな髪が紫の男と仲良くしてくれてる雅には感謝してるしね。」
本当の事を言った。
こんなに一緒にいて居心地がいい人は初めてだった。
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