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高校生雅視点 傷跡4
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その後、俺が落ち着くまで保健室で休み、
倒れたときに少し足をひねっていたので、
病院に優も付き添ってくれる事となった。
足が痛くて上手く歩けない俺に肩を貸しながら。
道中、ついさっき優の目の前で泣いた手前、
なかなか話すこともできずにいると、
「今は?その両親とまだ暮らしてるの?」
と優が聞いてきた。
「いや、今は独り暮らし。実家、田舎だから。」
そういえば今まで家の話なんてしたことなかったな。
虐待については薄々気づいていたと言っていたから、もしかしたらそういった話題を避けていてくれたのかもしれない。
「そっか。まだ早いけど、大学はどうするの?」
「できればこっちの大学にしたいと思ってるけど、親が許すかはわからない。親父の会社継がされるかもしれないし。」
できればずっと奴らからは離れていたいが、きっとそうはさせてもらえないことは知っている。
「そっか、、俺にできる事なら何でも言ってね。力になるから。」
「いや、こんな話を聞いても、引かないで、側に居てくれただけで救われたよ。」
「そっか。じゃあ何かあったらいつでも言ってね。」
「ああ、ありがとな。」
本当に、優は優しいと思う。
名は体を表すと言うが、正にこういうことを言うのだろう。
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