アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
高校生雅視点 髪
-
一学期も残す所あと一日になった、7月末のことだった。
「みや、だいぶ髪伸びたね。」
「そうだなー。入学してから切ってないから。」
優は昼食の弁当を食べながら、視線をこちらに上げて
言う。
いつの間にか、優は俺の事を「雅」ではなく「みや」
と呼ぶようになっていた。
なぜそう呼ぶのか問うと、こいつ曰く「みやび」と呼ぶと
なんか硬い気がする、のだそうだ。
特段嫌な気もしないし、親しみを込めて呼んでくれているようなので、俺もそれに甘んじていた。
「切らないの?暑いでしょ。」
「まあ、でも俺首晒せないから切りに行けないんだよな。」
俺の首には、傷がある。
両親の消えない痕跡が。
優は、少し申し訳なさそうな顔をして、すぐに何か閃いたという顔になった。
「あー、、、そうだ!俺が切ったげよか?」
「俺鋏持ってるし。どう?今日飯食った後とか。」
なかなかいい提案だった。
優なら事情を知ってるうえ、美容師志望なだけあって、
とても器用だからだ。
「優がいいなら、頼む。」
すると優はぱあっと嬉しそうに、
「うん!全然いいよ!なんならカラーもやってみる?」
「ああ、じゃあ、お願い。」
今まで美容室に縁がなく、そういったものにも若干憧れがあった俺は、優の提案を受けることにした。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
25 / 48