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再発
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「隼人…!?」
本当にすぐに来た桐生先生はものすごく焦った様子。
そりゃ焦るよね。家でどんなだったか知らないけど急に病院に来るんだもん。あんなに行きたくないって言ってた人がなんでって思うよね。
「隼人?どうした?一人で来たのか?どうやって?」
ベッドに腰掛ける隼人くんの目線より低い姿勢で質問攻めにしている。
「俺って人を刺したことあるよね?」
でもそんな質問には一切耳を貸さず、桐生先生の手を掴んで迫る。
「…は?」
「飯窪先生は悪い夢でも見たのってごまかしたけど、俺、俺、……………」
酷く辛そうな表情に胸が痛む。
「お前…まさかそのことをずっと…」
「誰…?誰を刺したの?生きてる?殺しちゃったの?俺、人を…………」
隼人くんはどんどんパニックに陥り、過呼吸を起こし桐生先生に掴みかかっていた姿勢を崩して気を失った。
俺が嘘をつこうが真実を言おうが、もうすでに精神病は再発しているんだと気付かされた。
2週間、病院に来ない間にどんな気持ちで何を考えていたのか。
想像するととてつもない罪悪感を感じざるを得なかった。
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