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再発
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side 隼人
『殺してやる。こいつを絶対に、殺してやる』
あの日、俺は確かに明確な殺意を持って凶器を振り上げたんだ。
感じたことのない手応えと、刺した途端に我に返った反動で物凄い動悸と恐怖心に襲われ目の前が真っ暗になった。
当時の俺はいつもイライラして暴れていた。
けど、何に、誰に対して怒っていたのかを全く思い出せない。
人を刺すなんて。殺そうだなんて。
能天気に生きてる場合じゃなかった。
ちゃんと思い出して罪を償わないといけない。
それなのに………。飯窪先生もキリちゃんも…思い出すのを止めるみたいに…。
苦しい。辛い。
人を刺したんだ。自業自得。これが罪の重さ。もっと、もっと苦しまないと…。けど俺が苦しんだって刺したことには変わりない。
今まで幸せに生きてしまってごめんなさい。
ごめんなさい。
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