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〜継弥side〜
「キャー!継弥せんぱぁーい!」
「え、やばっ!カッコよすぎなんですけど!」
「はわぁ……も、抱かれたい」
「あはは、ありがとう。でもみんな、それは自分のカレシに言ってあげて?」
「あたしいないもーん!」
「これから出来るかもしれないよ?その人の為にその言葉は取っておかなきゃ」
「キャーーー!!!」
(みんな、よく聞いてくれるいい子たちだなぁ)
(きゃあきゃあうるさい……物分かり悪すぎでしょ)
今日も僕を囲ってくる香水のキツイ女子たち。
たまにこれで、男のΩも来るから厄介なんだ。
「おー、今日もお疲れ様だな。」
「……わかってるなら助けてよ。怜」
「面倒臭いの嫌い者同士……って、言ってるじゃねぇか。」
僕より若干背の高いこのガタイの大きい男の名前は栗原怜(くりはられい)。
怜はもちろん男性だが……性別はαだ。
コイツは馬鹿正直な奴でみんなにも、自分はαだと入学式初日でバラした。
の、クセに面倒臭いのは大嫌いで声をかけられてもそっちのけ。
なのに困ってる子は助けちゃうもんだから人気が衰えない。
「あー早く運命の番見つからんかな〜」
「え、怜に運命の番なんて居るの?」
「おま、それ嫌味かよ。俺だって星の光の夢くらい見るわ。」
「わー、それって見れても逢えないのが普通でしょ〜?怜って意外とロマンチストなんだ」
「うっせ。勝手に言ってろ。」
「はいはぁーい」
そんな事を言っている僕だって、星の光の夢を見る。
みんなは僕のことをβだと思っているけれど……
ほんとは、僕だって“α”なんだから。
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