アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
どうせ(1)
-
司side
6時限目を終え 鞄に教科書、ノートを詰める。
机の中に手を入れ 何も入っていないか確認する。
鞄のチャックを閉め 机の横に掛け、机に突っ伏す。
(今日も見惚れてしまったな....。)
はぁ、と小さくため息を吐き ガラスの向こうの夕暮れ時の空を眺めた。
放課後の練習は無いだろうと頭の中で予定確認を行う。
HRが始まり、窓から教壇に立っているであろう担任に視線を移した。
話なんて全く頭に入ってこない。
彼奴で頭がいっぱいなんだ。
(今、何を考えているのだろうか 彼奴は)
もし、同じクラスであれば見入ってしまうだろう。
1人で黙々とパーツと向き合う。
俺がお前にこんな”感情“を抱いているとも知らず。
“起立“と声がかかれば皆一斉に立つ。
”さようなら”と言えば皆も声を合わせて復唱する。
鞄を肩に掛け、教室を出れば高身長の彼が居た。
類「やぁ、司くん。」
司「あぁ、類か。 どうした?今日は練習無い日だろ?」
類「そうなんだけど、少し付き合ってくれないかな。」
またか。
呆れた顔で彼を見ればいつもの余裕そうな笑みで此方を見てくる。
相変わらず表情が変わらない奴だな。
実験台として使われるのも慣れてしまったのか、少し間を置いて二つ返事で返す。
類「ありがとう。 それじゃあ早速行こうか。」
今日の実験は別の場所でやるらしい。
俺は大人しく類の後ろを着いて行った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
1 / 6