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美形とイケメンのじゃれ合い
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古里 翔太(こざと しょうた)は、アクアの想い人であり、俺の友人だ。
180センチを越える身長に、がっしりとした体格。
イギリスだかドイツだか忘れたが、クオーターらしく、顔の堀が深く瞳の色も緑。
髪は黒色だが、外国の俳優にも引けを取らない所謂イケメンだ。
大学で、同じ学部となった古里と仲良くなった俺。
アクアも同じ大学ではあったが、専攻が違い、入学当初は気づけなかった。
古里と一緒に昼飯を食べるために行った学食で、鉢合わせたときには、焦ったなんてもんじゃない。
「あ、く……ぁ」
思わず、アプリ内での名を呼んでしまった。
俺の言葉に、アクアの顔が、きゅっと歪んだ。
「ん? なに、お前ら知り合い?」
不思議そうに俺とアクアを交互に見やる古里に、俺は慌てて否定した。
「ぁ、いや。知り合いかと思ったんだけど、違った。……初めまして、だよな?」
游ぐ瞳を、なんとか誤魔化し、アクアに据えた。
「初めまして、だよ。一緒に食べてもいい?」
古里に瞳を向けたアクアは、俺にも同意を得るようにちらりと視線を飛ばした。
古里は、当たり前だというように、自然に自分の隣の椅子を引く。
俺は、了承の意を伝えるために、古里の引いた椅子に視線を向けた。
「こいつ、阿久 朝斗。幼稚園からずーっと一緒なんだわ。ここも、オレを追いかけて頑張って入ったんだもんな?」
隣に座った頭をわしゃっと混ぜる古里に、アクアは、拗ねたように唇を尖らせた。
「はいはい。そうだよ。オレは、お前のストーカーですよ」
微かに赤くなる耳朶。
左右にぶれる瞳。
茶化すように紡がれた言葉。
すべてが、アクアが好きなのは古里なのだと伝えていた。
美形とイケメンが、じゃれ合っていた。
これ以上お似合いのカップルがいるだろうか。
……俺の出る幕じゃねぇなと、撃沈したのを今でも覚えている。
セックス出来るだけでも有難い…なんて、卑屈な考えすら浮かんだ。
心は古里のものでも、身体は俺のもの。
器だけでも手に出来たんだから、いいのだと自分を納得させた。
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