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目が覚めると
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「ん…っ!」
テアが目を覚ましたのは次の日の朝であった。
目を開けると見知らぬ豪華な天井で慌てて起きたテアは
此処が何処なのかと辺りを見回す。
さっきまで寝ていたベットは人が何人も寝れるくらい大きく、部屋に置かれている家具からは見れば高価なものだとすぐわかるようなものばかりが置いてあり、
緊張してベッドから動けないでいた。
暫くじっとしていると、
ドアを誰かがトントンと叩きテアのいる部屋へと入っていく。
「あ、起きられたんですね」
「?」
「あぁ、失礼しました。俺は陛下の側近、ジェスって言います。よろしくおねがいします、お姫様」
そう言い、テアの手を取り、甲にキスをした。
その男は、赤茶色の髪に、その髪の上にピクピクと動く
動物の耳があった。
そう、彼は獣人である。
獣人をあじめて見たテアは目を見開いて、2、3度瞬きをした。
驚いていると分かったその男、ジェスは、
「あぁ、獣人は初めて見ました?俺は、赤狐という種類だった狐の獣人なんですよ」
「ジェ、ス…」
「そうっすよ!姫様が呼んだらすぐ駆けつけますからね」
ニコニコと笑っているジェスは怖い人じゃない事が分かり、クスッとテアは笑みを浮かべた
「ぼ、く…テア…」
そう呼んでほしい事がわかり、
「じゃあテア様って呼びますね」
と言われ、それが嬉くてテアはニコニコと笑う。
良かった、いい人たちみたい…と、
安堵を浮かべたテアであったが、
これからその安堵が恐怖に変わってしまうことを、
この時はまだ知らなかった。
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